中国・寧波サンジャンコウ 海洋シルクロードの玄関口が映す都市のいま video poster
中国・寧波のサンジャンコウは、海洋シルクロードの玄関口として栄えた歴史と、現代的な都市開発が同時に息づく水辺エリアです。三つの河川が合流する地形に、欧風の旧バンドと高層ビル群が向かい合い、港湾都市・寧波の「過去」と「現在」を一度に見渡すことができます。
サンジャンコウの変化をたどることは、寧波という都市がどのように海とともに歩み、経済都市として成長してきたのかを知る手がかりにもなります。
三つの河川が交わるサンジャンコウとは
サンジャンコウが位置するのは、甬江(Yongjiang)、姚江(Yaojiang)、奉化江(Fenghua Rivers)の三本の川が合流する場所です。この「三江口」という地名のとおり、水運の結節点として古くから重要視されてきました。川をさかのぼれば内陸へ、河口を抜ければ外洋へとつながり、物流や人の往来のハブとなってきたことがうかがえます。
海洋シルクロードの玄関口としての顔
サンジャンコウは、海上交通を通じてアジアと世界を結んだ海洋シルクロードの歴史的な玄関口とされています。かつて、ここに並ぶ埠頭や波止場は、国際貿易で賑わう港として機能していました。荷揚げや商談で忙しかった場所は、時を経て役割を変え、現在は水上バスや観光クルーズ船の発着場として利用されています。
歴史的な港湾施設をそのまま残すのではなく、水上の公共交通や観光の拠点として再活用している点は、海とともに発展してきた都市ならではの特徴と言えるでしょう。
欧風の旧バンドとラッフルズ広場 歴史と現代が向かい合う
サンジャンコウの川沿いには、ヨーロッパ風の建築が並ぶ旧バンド(Old Bund)が広がっています。外壁の装飾や窓の形などからは、近代に築かれた洋風建築の趣が感じられ、かつてこの地が国際色豊かな港町だったことを物語ります。
その対岸には、ラッフルズ広場(Raffles Square)をはじめとする現代的なランドマークがそびえています。ガラス張りの高層ビルや商業施設が立ち並ぶ光景は、寧波が現在も経済のハブとして成長を続ける都市であることを印象づけます。
旧バンドと近代的なビル群を結ぶのが、江厦橋(Jiangxia)や霊橋(Lingqiao)などの橋です。これらの橋は単なる交通インフラにとどまらず、歴史地区と新しい都市空間をつなぐ象徴的な通路としても機能しています。
ネオンが描く「八橋十景」の夜景
日が沈むと、サンジャンコウの風景は一変します。川に架かる複数の橋と周辺の建物がネオンライトで縁取られ、「八橋十景」と呼ばれる夜景が浮かび上がります。水面に映り込む光と、橋のシルエットが重なり合い、都市と水辺が一体となった光の景観が広がります。
歴史的な埠頭、欧風建築、現代的な高層ビル、そして橋梁がすべて夜の光でつながることで、サンジャンコウは昼とは異なる表情を見せます。川沿いを歩きながら、過去と現在のレイヤーが重なったような景色を眺める体験は、多くの人の記憶に残るでしょう。
寧波の進化を映す「都市の縮図」
歴史的な港としての役割と、現代の経済都市としての機能。その両方を同時に体感できるサンジャンコウは、まさに寧波の進化を映す都市の縮図と言える存在です。海洋シルクロードの記憶と、国際的なビジネス都市としての現在の姿が一つのエリアの中で共存しています。
2025年現在、多くの港湾都市が、歴史的な水辺空間をどのように再生し、市民や訪れる人に開かれた場として活用するかという課題に向き合っています。サンジャンコウの事例は、海とともに歩んできた都市が、過去の遺産と新しい都市機能をどのように重ね合わせていけるのかを考えるヒントにもなりそうです。
歴史と現代、静と動が交わるサンジャンコウの風景は、寧波という都市が担ってきた役割と、これからの可能性を静かに語りかけています。水辺から都市の変化を眺める視点は、国際ニュースを読み解くうえでも、地域の背景を立体的にとらえる手助けになるはずです。
Reference(s):
Live: Discover Sanjiangkou where history meets modernity in Ningbo
cgtn.com








