寧波・三江口ライブ:海上シルクロードと現代都市が交わる場所 video poster
中国の港湾都市・寧波の中心にある三江口は、海上シルクロードの玄関口として栄えた歴史と、現代的な都市景観が同時に立ち上がるエリアです。三つの河川が合流するこの場所には、欧風建築が並ぶオールドバンドと、近未来的な商業施設が共存し、2025年の今も、寧波の変化と連続性を象徴する「生きた風景」となっています。
三つの河川が出会う、寧波の「顔」三江口
三江口は、その名の通り、甬江、姚江、奉化江という三つの河川が合流する地点に位置しています。古くから船が出入りする水上交通の要所であり、寧波が海上シルクロードの重要な拠点として機能してきた歴史的な「玄関口」でもあります。
河川が開く視界の広がりと、川沿いに並ぶ建物や橋のラインが重なり合うことで、このエリア全体がひとつの都市景観として立ち上がっています。水辺の風景を見れば、寧波が港町として歩んできた時間の厚みを、視覚的に感じることができます。
欧風のオールドバンドと近代的ランドマークのコントラスト
三江口エリアを歩くと、まず目に入るのが欧風の街並みが続くオールドバンドです。かつて各国の商館などが集まり、国際貿易の窓口として機能したとされるこのエリアは、歴史的な雰囲気を色濃く残しています。
一方で、そのすぐ近くにはラッフルズ・スクエアなどの近代的なランドマークがそびえ立ちます。ガラス張りの高層ビルや大型商業施設が集まり、ビジネスと消費の拠点としてにぎわう空間です。
オールドバンドの重厚な外観と、ラッフルズ・スクエアの現代的なシルエット。この対比自体が、歴史的な港町から現代の経済拠点へと歩んできた寧波の変化を象徴していると言えるでしょう。
橋がつなぐ街:「八橋十景」と夜の三江口
三江口周辺を特徴づけるのが、河川をまたいで架けられた複数の橋です。江厦橋や灵橋などの橋が、対岸同士を結ぶだけでなく、歴史エリアと新しいビジネスエリアを視覚的にもつないでいます。
夜になると、ネオンやライトアップが加わり、「八橋十景」と呼ばれる夜景が水面に映し出されます。橋、ビル、河川、光が重なり合い、昼間とはまったく異なる表情を見せるのが三江口のもうひとつの顔です。
歴史的な埠頭は、水上バスと遊覧船の拠点へ
かつて国際貿易でにぎわいを見せた歴史的な埠頭は、現在では水上バスや観光遊覧船の乗り場として活用されています。貨物を積み下ろししていた場所が、人々が水辺を楽しむための出発点へと役割を変えた形です。
水上バスは、河川を移動しながら都市を眺める移動手段として、また遊覧船は、オールドバンドや橋、ビル群を水面から眺めるためのルートとして、それぞれ異なる体験を提供します。同じ水辺空間でも、時代によって機能が変化していく様子が、ここでは分かりやすく可視化されています。
海上シルクロードの記憶と、現代の経済ハブとしての顔
ユーラシア各地と中国をつなぐ海上シルクロード。その歴史の中で、三江口は、寧波が外の世界とつながる拠点として重要な役割を担ってきたとされています。
2025年の現在、三江口は、歴史的な港町としての記憶を抱えながら、現代の経済ハブとしての顔もあわせ持つエリアです。欧風建築のオールドバンド、ラッフルズ・スクエアのような新しいランドマーク、橋が描く夜景、役割を変えた埠頭──それらが重なり合い、寧波という都市の過去と現在を同時に映し出しています。
三江口から見える、都市と水辺のこれから
三江口は、単なる観光スポットにとどまらず、港町の歴史、国際貿易の記憶、そして都市の再開発や水辺空間の再定義といった、多くのテーマを内包した場所です。歴史的な資産を生かしながら、現代の都市機能と水辺のにぎわいをどのように両立させていくのか。そのひとつの答えが、ここに可視化されているとも言えます。
グローバル化が進む中で、港湾都市の役割は変化し続けています。寧波の三江口は、海上シルクロードの記憶を足元にとどめつつ、新しい都市像を探る「実験の場」のような存在です。歴史と現代が同じフレームの中に収まるこの風景は、これからの都市と水辺のあり方を考えるうえでも、注目に値する事例だと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








