米中関係を語るZ世代 CGTN「The Power of Youth+」の対話 video poster
米中関係をめぐる国際ニュースは硬い話題になりがちですが、2025年6月2日に放送されたCGTNの番組「The Power of Youth+」は、Z世代のリアルな対話を通じて、両国の関係をぐっと身近なテーマとして映し出しました。
日本語で国際ニュースを追う読者にとっても、若い世代の目線から米中関係を見直すきっかけになる内容です。
Z世代が見つめる米中関係
エピソード「Resonance in Dialogue: Gen Z's perspective on China-U.S. ties」では、CGTNのホスト・楊欣萌(Yang Xinmeng)さんが、米国のUniversity of Tulsaから招いた3人のゲストとともに、中国と米国の関係について語り合いました。このエピソードは、2025年6月2日午後8時(北京時間)に放送されました。
番組の焦点は、「どうすれば両国が互いの理解を深め、ステレオタイプ(決めつけ)を乗り越えられるのか」。ニュースのヘッドラインやSNS上の断片的な情報では見えにくい、若い世代ならではのまなざしが紹介されました。
端午節と粽づくりが生んだ共通の思い出
放送日は、ちょうど中国の伝統的な祝日である端午節(Dragon Boat Festival)の時期と重なりました。番組では、ゲストたちが中国の伝統的な食べ物「粽(zongzi)」を実際に作り、味わう場面も取り上げられました。
一緒に料理を作り、同じテーブルを囲む――そんなシンプルな体験が、文化の違いを乗り越える大きなきっかけになり得ることを、番組は静かに示しています。言葉や政治の議論より先に、「おいしいね」と笑い合える瞬間を共有することで、相手への見方が少しずつ変わっていく。そのプロセスが、視聴者にも伝わる構成でした。
キャンパスライフから貿易摩擦まで
対話のテーマは、日常から国際政治まで幅広く取り上げられました。
- 大学でのキャンパスライフや、友人関係・家族観といった価値観の違い
- ニュースで語られる貿易摩擦や経済的な緊張を、若い世代がどう受け止めているか
- SNS時代における情報の偏りや、ステレオタイプが生まれるプロセス
こうした話題を、対立をあおるのではなく、「違いをどう理解し、共通点をどう見つけるか」という視点から丁寧に掘り下げている点が印象的です。中国と米国の若者が、自分たちの言葉で率直に語ることで、国際ニュースの背景にいる「人」の存在がよりくっきりと浮かび上がります。
対話は国境を越えるツールになり得るか
番組のメッセージはシンプルです。互いの社会や文化への好奇心を失わず、正直で意味のある対話を重ねること。それが、ステレオタイプを崩し、長期的な信頼を築くための最初の一歩になり得る、ということです。
番組の中では、「違い」そのものを否定するのではなく、「違いがあるからこそ学び合える」という前向きな視点が強調されました。これは、国や世代を問わず、多くの人に共有されうるメッセージでもあります。
日本の読者にとっての示唆
日本で国際ニュースを追う私たちにとっても、このエピソードは他人事ではありません。中国と米国の若者の対話は、同じアジアに暮らす日本のZ世代やミレニアル世代に、「自分ならどう対話を始めるか」を考えるきっかけを与えてくれます。
- 知らない国や社会について、どの情報源からイメージを得ているか
- 実際にその国の人とどのくらい話したことがあるか
- 対立が強調されるニュースの中で、あえて共通点を探す視点を持てるか
2025年も残りわずかとなる今、「対話の力」をどう生かしていくのか。中国と米国のZ世代が見せた小さな一歩は、私たち自身のコミュニケーションのあり方を見直すヒントにもなりそうです。
Reference(s):
Watch: Resonance in Dialogue: Gen Z's perspective on China-U.S. ties
cgtn.com








