第11回ニシャン世界文明フォーラム開幕 多様性と対話を語る国際ニュース video poster
世界文明を語る国際フォーラムが中国・山東省で開催
世界の文明対話に関心のある読者に向けた国際ニュースです。第11回ニシャン世界文明フォーラムが、2025年7月9日と10日に中国東部・山東省曲阜市で開催されました。テーマは「Beauty in Diversity: Nurturing Understanding Among Civilizations for Global Modernization(多様性の美:世界的な近代化に向けた文明間の理解を育む)」で、文明の起源から未来、孔子文化の意義、グローバルな近代化までが幅広く議論されました。
第11回ニシャン世界文明フォーラムとは
ニシャン世界文明フォーラムは、世界のさまざまな文明や文化について話し合う国際的な会議です。第11回となる今回は、世界各地から研究者や関係者が曲阜市に集まり、「世界文明」「文明間の対話」「グローバルな近代化」といったテーマを軸に意見を交わしました。
会期は7月9日と10日の2日間で、全体テーマのもとに六つのサブテーマが設けられました。会場では、講演やパネルディスカッションを通じて、文明の過去・現在・未来が多角的に論じられています。
キーワードは「多様性の美」 文明間の理解をどう育てるか
今回のフォーラムの全体テーマは、「多様性の美」と「文明間の理解」です。国や地域、宗教や価値観が異なる社会が、対立ではなく共存と協力へ向かうために、どのような対話が可能なのかが問われています。
フォーラムで掲げられたサブテーマの一部は次のようなものです。
- 文明の起源と未来の発展
- 孔子文化の地球規模での意義と現代的価値
- グローバルな近代化プロセスにおける「成熟の美」
「文明の起源と未来の発展」という視点からは、人類がどのように文明を築いてきたのか、そして今後どの方向に進むべきかが議論されています。「起源」と「未来」を同時に見つめることで、現在の選択が長期的な文明の姿を左右するという意識が強調されています。
孔子文化の「現代的な価値」をめぐる議論
サブテーマの一つとして挙げられたのが、「孔子文化の地球規模での意義と現代的価値」です。孔子文化は、礼(れい)や仁(じん)など、人と人との関係性を重んじる思想として知られています。フォーラムでは、こうした価値観が、グローバル化が進む21世紀の社会にどのように応用できるのかが論じられました。
例えば、
- 多様な価値観を持つ他者をどう尊重するか
- 急速な技術革新の中で、人間らしさをどう守るか
- 経済成長と社会的な調和をどう両立させるか
といった問いに対して、孔子文化の視点からヒントを探る姿勢がうかがえます。これは特定の地域に限られた話ではなく、世界共通の課題として共有されるテーマでもあります。
グローバルな近代化と「成熟の美」
もう一つ特徴的なのが、「グローバルな近代化プロセスにおける成熟の美」というサブテーマです。単に経済成長や技術発展を追い求めるのではなく、社会として「成熟する」とは何かを問う視点です。
ここで焦点となるのは、
- 物質的な豊かさと精神的な豊かさのバランス
- 環境や次世代への配慮を含めた持続可能性
- 多様な文化が共存できる社会のあり方
といったポイントです。文明の「成熟」をどう捉えるかによって、政策や教育、都市づくりの方向性も変わっていきます。フォーラムは、こうした長期的な視野を共有する場となっています。
日本の読者にとっての意味 「遠い国の会議」で終わらせないために
中国東部・山東省のフォーラムは、一見すると日本から遠く感じられるかもしれません。しかし、そこで扱われているテーマは、日本社会とも無縁ではありません。
例えば、
- 少子高齢化が進む中で、どのような文明の「成熟」をめざすのか
- アジアや世界の国・地域との関係を、対立ではなく対話と協力へどう導くのか
- 学校教育や職場で、異なる背景を持つ人との「理解」をどう育てるのか
といった課題は、日本にとっても現実的なテーマです。ニシャン世界文明フォーラムでの議論は、こうした問いを考える際の一つの材料として受け止めることができます。
これからの文明対話に向けて
2025年に開催された第11回ニシャン世界文明フォーラムは、「多様性の美」と「文明間の理解」というテーマを通じて、グローバルな近代化のあり方を問い直しました。文明の起源と未来、孔子文化の現代的な価値、成熟した近代化の姿――これらの問いは、今後も世界各地で議論が続いていくテーマです。
私たち一人ひとりが、ニュースや国際会議の動きをただ「見る」だけでなく、自分の身近な人間関係や仕事、地域社会と結びつけて考えることで、文明間の対話は少しずつ現実のものになっていきます。新しい国際ニュースをきっかけに、自分自身の「文明観」をアップデートしてみるタイミングかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








