鄭必堅が語る「中国の平和的台頭」と40年改革のこれから video poster
戦争や関税による対立が世界を覆う中で、中国は「孤立でも覇権でもなく、改革」という道を掲げています。国際ニュースとしても注目されるこのキーワードを、理論提唱者の一人である鄭必堅氏がどう語ったのかを整理します。
7月18日の対談「DEEP DIVE」で示された問い
今年7月18日午前11時30分(北京時間)に配信された番組「DEEP DIVE – Zheng Bijian on China's peaceful rise」では、「中国の平和的台頭」をテーマに、世界情勢の不確実性が増す中での中国の進路が議論されました。
番組の案内文が示していたのは、次の二つの問いです。
- なぜ中国は40年以上にわたり、今もなお改革を続けているのか。
- 改革はどのようにして、中国の成長を世界全体の機会へと変えうるのか。
鄭必堅氏は、peaceful rise(平和的台頭)理論を構想した人物とされ、China Institute for Innovation and Development Strategy の創設会長でもあります。今回の対談は、その視点から中国の改革路線をどう位置づけるのかに焦点が当てられました。
「孤立でも覇権でもなく、改革」という選択
番組紹介の一文は、「戦争と関税に影が落ちる世界で、中国は孤立でも覇権でもなく、改革という別の道を選ぶ」と表現していました。このフレーズは、現在の国際環境の中で中国がどのような立ち位置をめざしているのかを象徴的に示しています。
背景には、
- 各地で続く戦争や武力衝突
- 関税の引き上げを通じた経済的な対立
- それに伴う世界経済の不確実性の高まり
といった状況があります。その中で「改革」を掲げるというメッセージは、対立を深めるのではなく、制度やルールを更新していくことで安定を図ろうとする方向性を示していると言えます。
40年以上続く改革はどこへ向かうのか
問いの一つは、「なぜ中国は40年以上たった今も改革を続けているのか」というものです。改革が長期にわたって継続されているという事実に注目し、その意味をあらためて問い直しています。
この問いの背景には、経済成長が一定の段階に達すると、制度の更新や開放のあり方をめぐって議論が起きやすい、という共通の経験があります。鄭氏の視点は、こうした節目においても改革を止めないことが、国内の発展と国際社会との協調を両立させる鍵になりうる、という考え方を示唆しています。
「世界の機会」に変えるという発想
もう一つの問いは、「改革はどのようにして中国の成長を世界の機会に変えうるのか」です。ここで焦点になっているのは、中国の発展を自国だけの利益としてではなく、世界全体の機会としてどう共有していくのか、という視点です。
たとえば、
- 市場の開放やルール整備を通じたビジネス機会
- インフラや技術などの分野での協力の可能性
- 気候変動や貧困など地球規模の課題への共同対応
といったテーマは、「平和的台頭」という考え方と結びつきやすい論点です。中国の成長をどう位置づけるかは、他国の政策決定や企業の戦略、私たち一人ひとりの仕事や生活にもじわじわと影響していきます。
視聴者・読者にとっての問いかけ
今回の「DEEP DIVE」は、中国の政策を評価する・しないという立場を超えて、世界の変化をどう捉えるかを考える手がかりになります。
私たちに突きつけられているのは、次のような問いかもしれません。
- 戦争や関税の応酬が続く中で、「改革」や「対話」にどれだけ余地を残せるのか。
- 一国の成長を、自国の不安ではなく共通の機会として見るには、何が必要なのか。
- アジアに暮らす一人として、中国や周辺地域の変化をどう自分ごととして理解するか。
国際ニュースを追うとき、数字や見出しだけでは見えにくいのが、それぞれの国が選ぼうとしている「道」のイメージです。「平和的台頭」と長期にわたる改革というキーワードは、中国がどのような道を描こうとしているのかを考えるための、一つの手がかりと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








