上海エアモビリティ博を振り返る ドローンとeVTOLが描く空の未来 video poster
2025年7月、中国東部の上海市で開かれた「International Advanced Air Mobility Expo 2025」は、約300社のハイテク企業が最先端ドローンやeVTOLを披露した、空のモビリティに特化した国際見本市です。この記事では、その概要とエアモビリティ産業のポイントを、日本語でコンパクトに整理します。
上海で開催された「International Advanced Air Mobility Expo 2025」
「International Advanced Air Mobility Expo 2025」は、2025年7月23日から26日まで、中国東部の上海市で開催されました。会場は、同市の国家会展中心(National Exhibition and Convention Center)で、広大な展示ホールを舞台に、空の移動に関わる最新技術が紹介されました。
イベントには、世界各地から集まった約300社のハイテク企業が参加しました。各社は、自社の最新製品や開発中のコンセプトを展示し、将来の空の移動や物流の姿をアピールしました。
会場の様子は、中国の国際メディアであるCGTNの記者Zheng Songwu氏とBi Ran氏が、広い展示エリアを巡りながら伝えました。巨大な会場を歩きつつ、多様な機体やシステムを紹介するライブ中継を通じて、現地の熱気が視聴者にも届けられました。
主役は最先端ドローンとeVTOL
今回の上海のエアモビリティ見本市で中心となったのは、最先端のドローンとeVTOL(electric vertical take-off and landing、電動垂直離着陸機)です。いずれも電動化や自動制御技術を生かし、新しい空の移動手段として期待されている分野です。
展示会場には、産業用途や都市部での移動などを想定したさまざまなタイプのドローンやeVTOL機が並び、空の移動の近未来を感じさせる機体が集まりました。こうした機体は、従来の航空機と比べて小型で柔軟に運用できることから、都市の交通や物流インフラを補完する存在として注目されています。
エアモビリティとは? 基本をおさらい
エアモビリティとは、ドローンやeVTOLなどの小型航空機を使い、人やモノをより自由に、効率的に移動させようとする新しいモビリティ(移動サービス)の考え方を指します。従来の航空機よりも小さく、電動化され、自動飛行や遠隔操作と組み合わせることで、都市の交通や物流の仕組みを変える可能性があります。
具体的には、次のような用途がよく語られます。
- 都市部での短距離移動を担う「空のタクシー」
- 山間部や離島への物資輸送、医薬品の緊急配送
- インフラ点検や災害時の被災状況の確認
こうした構想はまだ発展途上ですが、電動化技術やバッテリーの進歩、ソフトウェアの高度化によって、実用化に向けた動きが世界各地で進んでいます。上海で開かれた今回の見本市も、その流れの中で、空のモビリティ産業の「今」を示す場となりました。
上海発の動きは日本に何を示すか
中国東部の上海で大規模なエアモビリティ見本市が開かれたことは、アジアの大都市圏で空の移動への関心が高まっていることを象徴しています。都市化が進み、交通や環境の課題が複雑化する中で、新しい移動手段の選択肢を探る動きは、地域を問わず共通のテーマになりつつあります。
日本でも、ドローン物流や空飛ぶクルマの実証実験が各地で進んでおり、アジアの他の都市がどのように技術やビジネスモデルを育てていくかは、今後の政策や産業戦略を考えるうえで参考になります。上海での展示会は、エアモビリティ産業が単なる技術競争ではなく、都市の暮らし方そのものをどう変えるのかという問いを投げかけています。
これからのエアモビリティで注目したい3つの視点
上海での「International Advanced Air Mobility Expo 2025」をきっかけに、これからエアモビリティを見る際に意識しておきたいポイントを3つに整理します。
- 安全性とルールづくり
空を飛ぶ機体が増えるほど、安全基準や運航ルールの重要性は増します。技術だけでなく、どのような枠組みで運用していくのかが問われます。 - 都市との調和
騒音やプライバシーへの配慮、離着陸場所の整備など、都市の生活空間とどう共存させるかが鍵になります。 - 国際的な連携
エアモビリティは国境を越えた産業です。展示会や実証プロジェクトを通じて、各国・各地域がどのように協力していくかも注目点です。
2025年7月の上海のエアモビリティ見本市は、こうした論点を具体的な機体やサービスのかたちで可視化した場だったと言えます。今後もアジア発の動きを丁寧に追いながら、空のモビリティが私たちの日常をどう変えていくのかを考えていきたいテーマです。
Reference(s):
cgtn.com








