中国・成都の路地がスポーツ場に 全民健身デーとワールドゲームズの都市改革 video poster
今年8月8日の「National Fitness Day(全民健身デー)」に合わせて、中国の都市・成都では、日常の街角をスポーツの舞台に変えるユニークな取り組みが注目を集めました。Jincheng Lakeウォータースポーツセンターは、その象徴的な存在です。
全民健身デーと成都が見せた新しい都市スポーツ
中国では、8月8日が「National Fitness Day(全民健身デー)」として定められ、国全体で運動や健康づくりを意識する日とされています。今年の全民健身デーには、成都が進める都市再生プロジェクトの一環として、スポーツを軸にした街づくりが改めてクローズアップされました。
Jincheng Lakeウォータースポーツセンターとは
CGTNは、成都の「Jincheng Lakeウォータースポーツセンター」を訪れ、その現場からスポーツと都市再生のいまを伝えました。この施設は、成都の革新的な都市再生プログラムを象徴する水辺のスポーツ拠点として紹介されています。
水上スポーツに対応したこのセンターは、市民が身近に運動を楽しめる場であると同時に、国際スポーツイベント「The World Games(TWG)」第12回大会を支える会場の一つとして位置づけられています。日常利用と国際大会の両方を視野に入れた設計である点が特徴です。
路地やすき間が「動くフィットネス会場」に
成都の都市再生プログラムでユニークなのは、広大な新区画をつくるのではなく、これまで見過ごされがちだった路地や街角、建物のすき間を「動きのあるフィットネス会場」に変えている点です。
番組で紹介された取り組みは、次のような発想に基づいています。
- 日常の生活動線のすぐそばに運動スペースをつくり、「わざわざ行く」から「ついでに動く」へと発想を転換する。
- 空いているスペースを、小規模なトレーニングエリアやストレッチコーナーなど、用途を絞った形で活用する。
- 景観と安全性の両立を図りながら、子どもから高齢者までが使いやすい場づくりを目指す。
こうした工夫により、都市の「余白」が、市民の健康を支えるインフラへと生まれ変わりつつあります。
ワールドゲームズが映し出す成都のスポーツ文化
Jincheng Lakeウォータースポーツセンターは、The World Games第12回大会の会場としての役割も担いながら、成都のスポーツ文化の進化を体現する場となっています。
国際大会に対応できる設備を整えつつ、日常的には市民が運動を楽しめる空間として活用されることが意識されています。「大会のための施設」から「市民のための施設」へという流れを象徴しているとも言えます。スポーツが特別なイベントではなく、都市の日常に溶け込んでいく変化が見えてきます。
日本の都市が学べるポイント
成都の事例は、日本の都市にとっても示唆に富んでいます。限られた空間の中で、どのようにスポーツやフィットネスの場を増やしていくか――そのヒントがいくつか見えてきます。
- 大規模な再開発だけでなく、路地や空きスペースを「小さな運動拠点」として再編集する。
- 国際イベントやプロスポーツと、市民の日常利用を両立させる設計思想を持つ。
- 「歩く・走る・伸ばす」といったシンプルな動きでも利用しやすい設備にすることで、幅広い層の参加を促す。
スポーツをきっかけに、街の風景と人の動きが少しずつ変わっていく。成都の取り組みは、その変化をどのようにデザインできるのかを考える材料を私たちに提供してくれます。
「読み流すニュース」から「自分ごと」へ
国際ニュースとして伝えられた成都のスポーツ都市づくりは、遠いどこかの話ではなく、「自分の住む街の空きスペースをどう活かすか」という身近な問いにつながっています。
通勤途中の駅前、マンションの一角、河川敷のちょっとした空間――そこに何があれば、自分や周りの人がもう少し体を動かしたくなるのか。成都の事例をきっかけに、そんな視点で街を見直してみるのも良さそうです。
Reference(s):
Live: Explore Chengdu's hidden sports gems on National Fitness Day
cgtn.com








