中国・万峰林カルスト森林 地質と文化が織りなす絶景 video poster
中国南西部の貴州省にある万峰林景区は、円錐カルスト地形がつくる壮大な峰の森と、少数民族・布依族の文化が共存するエリアです。地質学的な価値とローカルな暮らしが同時に感じられる場所として、2025年現在も注目を集めています。
どこにある? 万峰林景区の基本情報
万峰林景区は、中国南西部の貴州省・黔西南布依族苗族自治州の興義市に位置し、雲南省・広西チワン族自治区・貴州省の境界付近に広がっています。
景区は、南北約200キロメートル、東西約30〜50キロメートルにわたり、その総面積は2000平方キロメートルを超えます。中国の観光地等級で最高ランクにあたる国家AAAAA級景区に指定されており、中国南西部を代表する三大カルスト地形の一つとされています。
世界でも代表的な円錐カルストの峰群
万峰林は、世界でも典型的な円錐カルストの峰群地形の一例とされています。カルストとは、岩石が長い時間をかけて溶け出し、独特の地形をつくる現象のことです。
この地域では、浸食によって形作られたさまざまな岩の峰が、まるで石の森のように連なっています。地形そのものがダイナミックな風景をつくり出しており、スマートフォンの画面越しでも迫力が伝わるような景観です。
4種類の峰がつくる石の森のパノラマ
万峰林景区のカルスト地形は、主に次のような峰によって構成されています。
- 孤立した峰が点々と立つ 孤峰
- 谷沿いに峰が群れをなして並ぶ 谷地峰群
- 円錐形に立ち上がる 円錐峰
- 刃物のように細く鋭い 片刃状の石峰
これらが組み合わさることで、視界いっぱいに峰が続く広大なパノラマが生まれます。異なる形の峰が織りなすリズムがあり、見る角度によって印象が変わるのも特徴です。
地質研究の宝庫としての万峰林
万峰林景区は、その地形の典型性から、地質学や地形学の研究にとっても重要な場所とされています。円錐カルストの峰群が広域にわたって連続しているため、カルスト地形の形成過程や浸食のパターンを読み解くうえで、貴重な事例となっているからです。
観光地でありながら、学術的な価値も高いという点は、単なる絶景スポットとは異なる魅力といえるでしょう。自然を眺めるだけでなく、その背景にある時間の積み重ねに思いをはせる視点も得られます。
布依族の文化が息づく土地
万峰林がある黔西南布依族苗族自治州は、名前の通り少数民族の布依族や苗族が暮らす地域です。このうち、万峰林周辺は特に布依族の文化が色濃く残るエリアとされています。
布依族の文化は、伝統的な衣装、日常で使われる言語、生活の中に受け継がれてきた慣習などに表れています。色彩豊かな服飾や、世代を超えて守られてきた暮らしの知恵は、この土地ならではの文化遺産です。
壮大なカルストの峰々を背景に、地域の人々の暮らしが続いているという点で、万峰林は自然と文化が重なり合う場所だといえます。
2025年の視点で読む 万峰林の楽しみ方
2025年の今、海外の自然景観に関心を持つ日本の読者にとって、万峰林景区は次のような観点から注目に値します。
- 国際ニュースとしての視点 自然保護や地域開発のあり方を考える素材になる
- 地質・地形への興味 円錐カルストの代表例として、教科書で見る地形を現地に重ねてイメージできる
- カルチャーの視点 布依族の衣装や言語、慣習を通じて、多様な文化のあり方に触れられる
SNSで風景写真を眺めるだけでも、そのスケール感や地形の独特さは十分に伝わってきます。一方で、現地の文化や人々の暮らしに思いを寄せることで、単なる観光地紹介を超えた学びや問いが生まれてきます。
自然と文化をどう見つめるか
万峰林景区は、圧倒的なカルスト地形と、布依族の文化という二つの軸で語られる場所です。どちらか一方だけに注目するのではなく、自然と人間の営みが長い時間をかけてつくり上げてきた風景として捉えることで、この地域の奥行きが見えてきます。
国際ニュースや海外のトピックを日本語で追いかける私たちにとって、万峰林のような土地は、自然環境、地域社会、文化の持続可能性について静かに問いかけてくる存在でもあります。画面越しの絶景をきっかけに、自分なりの視点で世界を見直してみる。その入口として、万峰林はとても興味深いフィールドだといえるでしょう。
Reference(s):
Live: Wanfenglin Scenic Area – A peerless karst forest in SW China
cgtn.com








