成都・龍泉山都市森林公園を歩く 都市の「酸素バー」とは video poster
中国四川省・成都の龍泉山都市森林公園が、「都市の酸素バー」として注目を集めています。再植林とエコロジーの取り組みで生まれた森は、いま市民の憩いの場となっています。
成都に広がる「都市森林」
中国の内陸都市・成都にある龍泉山都市森林公園は、うねるように連なる山並み一帯が、木々の「緑の海」に覆われた景観が特徴です。長年の再植林と生態環境づくりが進められた結果、山は一面の森林に包まれ、曲がりくねった遊歩道が森の中を縫うように走っています。
こうした都市森林は、コンクリートに囲まれた大都市のイメージとは対照的な存在です。龍泉山のように、都市のすぐそばに広がる大きな緑地は、景色として楽しめるだけでなく、都市全体のあり方を考え直すきっかけにもなります。
都市を守る「エコロジカルシールド」
龍泉山都市森林公園は、成都の「エコロジカルシールド(生態的な盾)」として位置づけられています。森林は一般に、空気を浄化し、土砂災害を防ぎ、気温の上昇をやわらげる役割を担うとされています。都市の外縁部に広がる森は、まさに街を包み込む保護膜のような存在です。
2025年現在、世界の多くの都市で、気候変動やヒートアイランド現象(都市部の気温が周辺より高くなる現象)への対応が課題になっています。その中で、成都のように森を「都市の装置」として機能させる試みは、国際ニュースとしても注目される動きと言えます。
市民にとっての「都市の酸素バー」
龍泉山都市森林公園は、単なる観光地というより、成都の人びとの日常に近い存在になりつつあります。新鮮でさわやかな空気を求めて、多くの市民がこの公園を訪れ、散策したり、リラックスしたり、静かな自然の雰囲気に身をゆだねたりしています。
忙しい平日の合間に短時間だけ歩きに訪れる人もいれば、週末に家族や友人とゆっくりハイキングを楽しむ人もいるでしょう。森の中の小道を一歩ずつ進む時間は、スマートフォンの画面から離れて、自分のペースを取り戻すひとときでもあります。
再植林が変えた風景とこれから
伐採などで失われた森を取り戻すために木を植え、時間をかけて育てていく再植林は、結果が出るまでに長い年月がかかります。龍泉山でも、そうした地道な取り組みが続けられ、いまでは山全体が豊かな森林に生まれ変わりました。
変化は目に見える景色だけにとどまりません。人びとの「自然との距離感」にも、ゆるやかな変化をもたらします。都市に暮らしながらも、少し足を延ばせば森の中を歩ける──そんな環境は、市民の健康や心のゆとりにもつながっていきます。
2025年の都市と自然を考えるヒント
人口が集中する大都市が、どのように自然と共生していくのかは、2025年の今、多くの国と地域で共有されている課題です。成都の龍泉山都市森林公園のような事例は、日本を含むアジアの都市がこれからのまちづくりを考えるうえで、参考になる点が多いと言えるでしょう。
- 生活圏のすぐそばに、歩いて楽しめる大きな緑地を確保する
- 森を気候対策や防災の「インフラ」として位置づける
- 市民が自然の中で過ごす時間を増やし、健康やウェルビーイング(心身の良好な状態)につなげる
国や都市ごとに条件は異なりますが、「都市の酸素バー」とも呼べる場所をどう育てていくかは、これからの都市政策や暮らし方を考える重要なテーマになっていきそうです。
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Reference(s):
Live: Wandering amidst Longquan Mountains Urban Forest Park, Chengdu
cgtn.com








