中国・成都の龍泉山都市森林公園 街を包む都市の酸素バー video poster
中国・成都の東部に広がる龍泉山都市森林公園が、いま「都市の酸素バー」として注目されています。長年の植林や生態環境づくりにより、山全体が深い緑に覆われ、市民が気軽に自然と触れ合える場所になっているためです。
成都を見守る「緑の山」龍泉山とは
龍泉山は、起伏に富んだ稜線と、どこまでも続く木々の「緑の海」が印象的な山並みです。かつては植林や整備が必要だった地域が、長い年月をかけた再造林(植林のやり直し)や生態系の復元によって、いまでは豊かな森林に生まれ変わりました。
山の斜面には遊歩道やトレイルが張り巡らされ、森の中を歩きながら景色を楽しめるようになっています。都市近郊にありながら、視界に広がるのはビル群ではなく、起伏する森と空という贅沢な風景です。
「都市の酸素バー」としての役割
龍泉山都市森林公園は、成都の街を守る「エコロジカルシールド(生態の盾)」とされています。広大な森林は、都市部にとって貴重な緑のクッションとなり、空気を浄化し、暑さや乾燥を和らげる役割を果たします。
森林に一歩足を踏み入れると、ひんやりとした空気と、木々の香りが感じられます。爽やかな空気を求めて、多くの市民が散策に訪れ、ウォーキングをしたり、家族や友人とベンチでくつろいだりしながら、都会の喧騒から離れた時間を過ごしています。
市民にとってのメリット
- リフレッシュの場:通勤や仕事でたまった疲れを、短時間の森林浴でリセットできる場所になっています。
- 健康づくり:ゆるやかなトレイルは、ランニングやハイキングを日常に取り入れたい人にも適しています。
- 家族や友人との時間:都会のカフェではなく、緑の中で会話を楽しむライフスタイルも生まれています。
都市と自然が近いことの意味
龍泉山都市森林公園のように、市街地からアクセスしやすい場所に大規模な森があることは、都市のあり方を考えるうえで示唆に富んでいます。自然は特別な観光地だけにあるものではなく、日常の延長線上にあるべきだという考え方です。
とくにデジタル機器に囲まれて暮らす現代の都市生活では、画面から目を離し、樹木や土の感触、風の音を五感で感じる時間の価値が見直されています。龍泉山での散策は、そうした「オフラインの時間」を求める人々にとって、身近な選択肢になっていると言えます。
世界の都市が注目する「森林と街の共生」
龍泉山都市森林公園の姿は、世界各地の大都市でも進む「緑と共生する都市づくり」の一つの例として捉えることができます。高層ビルや道路の整備だけでなく、都市そのものを森で包み込む発想は、環境政策だけでなく、市民の暮らし方にも変化をもたらします。
多くの市民が、日常的に森へ歩いて行ける成都の風景は、「これからの都市の快適さとは何か」を考えるヒントを与えてくれます。渋滞の少なさやショッピングの便利さだけでなく、「どれだけ深く息が吸えるか」「どれだけ静かな場所が近くにあるか」といった指標が、今後ますます重要になっていくかもしれません。
成都発のエコライフスタイルをどう見るか
2025年現在、環境や気候変動への関心が世界的に高まるなか、龍泉山都市森林公園のような取り組みは、国際ニュースの観点からも注目に値します。都市の成長と自然環境の保全をどう両立させるかは、多くの国と地域が直面する共通の課題だからです。
緑豊かな山を背景に、ゆっくりと散歩する成都の人びとの姿は、数字や指標だけでは測れない「豊かさ」の一つの形を映し出しています。スマートフォン片手にニュースを追う私たちにとっても、「自分の街にはどんな森があるだろうか」「週末、どこで深呼吸をしようか」と考えるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Live: Wandering amidst Longquan Mountains Urban Forest Park, Chengdu
cgtn.com








