九寨溝ロングレイクに立つ「片腕の老人」のヒノキを訪ねて video poster
中国南西部・四川省の九寨溝にあるロングレイク(Long Lake)の岸辺に、「片腕の老人」のようだと親しまれる一本のヒノキがあります。その不思議な姿が、いま静かな注目を集めています。
九寨溝ロングレイクとは
中国南西部・四川省に位置する九寨溝は、湖や滝などの景観で知られる景勝地です。その中でもロングレイク(Long Lake)は、九寨溝エリアで最も標高が高く、かつ最も長い湖とされています。
ロングレイクは九寨溝の水系の源流でもあり、この湖から流れ出す水が、谷全体の湖沼や滝を潤していると伝えられています。九寨溝の風景を支える「はじまりの湖」として重要な存在です。
「片腕の老人」と呼ばれるヒノキ
ロングレイクの岸辺には、ひときわ目を引くヒノキの木があります。幹の片側には枝葉が豊かに茂っている一方で、もう片側は幹がむき出しのまま立ち上がっており、そのコントラストが非常に印象的です。
この独特の姿から、現地では「片腕の老人のように見えるヒノキ」として知られています。片側にだけ立派な腕を伸ばし、もう一方はそっとたたんでいるようにも見えることから、湖を見守る年配の人の姿を連想させます。
一本の木から見えてくる自然の時間
なぜこのヒノキが片側だけ茂り、もう片側は裸の幹のままなのでしょうか。風の向きや日当たり、土壌の状態など、さまざまな自然条件が重なって現在の形になったと考える人もいます。
どのような理由であれ、長い時間をかけて形づくられた姿であることは確かです。枝を失ってもなお湖畔にしっかり根を張る幹の様子からは、自然のたくましさや、静かな強さが伝わってきます。
九寨溝の風景を「物語」として味わう
九寨溝のような景勝地では、色鮮やかな湖面や壮大な景色にまず目を奪われますが、このヒノキのように、一本の木や一本の幹にもそれぞれの物語があります。
- 湖全体を見渡すだけでなく、岸辺の木々や岩に目を向けてみる
- 不思議な形や色をしたものに出会ったら、自分なりの物語を想像してみる
- 写真を撮るときも「風景+一本の木」のように、主役を決めて切り取ってみる
そうした視点で眺めると、九寨溝の風景は「きれいな場所」という一言を超え、自然と人の感性が対話する場として、より立体的に感じられるようになります。
日常から少し離れて、一本の木と向き合う時間を
忙しい日常のなかでは、一本の木をじっと眺める時間はなかなか持てません。だからこそ、ロングレイクの「片腕の老人」のようなヒノキに出会うと、その時間の流れの違いにハッとさせられます。
この冬、ニュースや国際情報とあわせて、遠く中国四川省の湖畔で静かに立ち続ける一本の木に思いをはせてみるのも、心を少し柔らかくしてくれるかもしれません。
Reference(s):
Live: Take in the uniqueness of the cypress at Long Lake in Jiuzhaigou
cgtn.com








