2025年銭塘江の大潮、CGTNライブ配信が映した自然の「銀の壁」 video poster
中国本土を流れる銭塘江で毎秋見られる「大潮」が、2025年も世界の注目を集めました。10月9日にはピークを迎えると予想され、国際ニュースとしても取り上げられています。
遠くのかすかなうなりが、やがて耳をつんざく轟音となり、銀色の水の壁が川をさかのぼって押し寄せる――。太陽と月の引力と、川の独特の地形がつくり出すこの自然現象は、何世紀にもわたって人びとを驚かせ、畏敬の念を抱かせてきました。
毎秋話題になる「銭塘江の大潮」とは
銭塘江の大潮は、満ち潮が川をさかのぼる際に、川の形や水深の変化によって水が押し上げられ、まるで壁のような波となって現れる現象です。英語では「tidal bore(タイダルボア)」と呼ばれます。
観光客や地元の人びとは、まず「遠くから聞こえる小さなうなり」を耳にし、その音が次第に大きくなり、やがて「地鳴りのような轟音」とともに波が目の前に現れるまでの変化を楽しみます。この高まりのプロセスこそが、銭塘江の大潮を特別な体験にしていると言えます。
2025年も、秋の訪れとともにこの自然のショーは繰り返され、10月9日がピークになると予想されていました。毎年同じように見える光景の中にも、潮の高さや音、観客の反応など、その年ならではの「違い」があります。
2025年のピークは10月9日と予想
2025年の銭塘江の大潮は、10月9日がもっとも迫力ある潮位になると見込まれていました。ピークが予想される日には、早い時間から多くの見物客が集まり、最前列の場所を確保しようとします。
この自然現象を生み出す主な要素として、次のような点が挙げられます。
- 太陽と月の引力による潮の満ち引き
- 川幅や川底の形など、銭塘江特有の地形
- 満潮のタイミングと川の流れが重なる条件
こうした条件が重なったとき、潮は「銀色の壁」となって一気にさかのぼり、その迫力は「自然には逆らえない」という感覚をあらためて思い起こさせます。
CGTNのライブシリーズ「Ep.4」が映した現場
2025年の大潮に合わせて、CGTNはライブ配信シリーズ『Live: Witness the 2025 Qiantang River tidal bore spectacle』を展開しました。そのエピソード4(Ep.4)では、ピークが予想されるタイミングに合わせて現場の様子が伝えられています。
CGTNの呼びかけはシンプルです。「2025年の壮観な大潮を、いっしょに目撃しよう」。現場に行けない視聴者も、画面越しに次のような瞬間を共有できる構成になっています。
- 遠くから聞こえ始める潮のうなり
- 水面が盛り上がり、波の輪郭がはっきりしてくる様子
- 川をさかのぼる「銀の壁」とそれに歓声を上げる人びと
何世紀も前から続く自然の光景を、2025年の今、ライブ配信という形で世界中の視聴者が同時に体験できる。そのギャップこそが、この国際ニュースを象徴する一面でもあります。
スクリーン越しに体験する「畏れ」と「魅了」
銭塘江の大潮は、単なる人気観光スポットではなく、「自然の力を前にした人間の小ささ」を直感的に感じさせる出来事です。映像を通して見ても、その印象は強く伝わってきます。
一方で、2025年の私たちは、その畏怖の対象をスマートフォンやパソコンの画面を通して眺めることに慣れつつあります。現場に立たずとも、波の動きや音、人びとの表情まで、高画質で追体験できるからです。
そこには、次のような二つの感覚が共存しているように見えます。
- 自然の前に立ち尽くすような「畏れ」の感覚
- それを安全な距離から「楽しむ」現代的な感覚
銭塘江の大潮を伝えるライブ配信は、自然現象そのものだけでなく、「自然をどう受け止めるか」という私たち自身の変化も映し出しているのかもしれません。
「読み流すニュース」以上に残るもの
ニュースとして見れば、「毎年秋に起きる恒例の自然現象」として片づけることもできます。しかし、太陽と月の引力、川の地形、そしてそれを見上げる人びとの視線が組み合わさって生まれる銭塘江の大潮は、どこか哲学的な問いも投げかけます。
私たちは、自然の力とどのような距離感で付き合っていくのか。画面越しの「体験」は、現地で水しぶきを浴びる感覚とはどう違うのか。2025年のライブ配信シリーズは、そうした問いを静かに浮かび上がらせています。
通勤時間やスキマ時間にさっと流し見する国際ニュースの中にも、立ち止まって考えたくなる瞬間があります。銭塘江の「銀の壁」は、そのひとつと言えるでしょう。
Reference(s):
Live: Witness the 2025 Qiantang River tidal bore spectacle – Ep.4
cgtn.com








