中国南西部・万峰林カルスト森を行く 峰々が生む絶景と布依族の文化 video poster
中国南西部の貴州省に広がる「万峰林(ワンフォンリン)」は、無数の峰が連なるカルスト地形の森として知られています。世界的にも典型的な地形と、地域に根付く布依族の文化が共存する景勝地として、地質学的な価値と文化的な奥行きをあわせ持っています。本記事では、その位置や規模、地形の特徴、文化的背景を日本語で整理して紹介します。
中国南西部・貴州省に広がる巨大な「峰の森」
万峰林景勝地は、中国南西部の貴州省黔西南布依族苗族自治州・興義市に位置し、雲南省・広西・貴州省の境界付近に広がっています。全長はおよそ200キロメートル、幅は30〜50キロメートルに及び、その総面積は2,000平方キロメートルを超える広大なエリアです。
中国の国家AAAAA級景区に指定されており、中国南西部を代表する三大カルスト地形のひとつとされています。地図上で見ると一帯が「峰の森」のように連なっており、そのスケールの大きさが特徴です。
世界でも典型的なカルスト地形の一つ
万峰林は、石灰岩などが長い時間をかけて雨水に溶かされてできる「カルスト地形」の中でも、とくに円錐状の峰が群れをなす「円錐カルスト峰群地形」の代表例とされています。
この地域には、次のような多様なカルスト地形が見られます。
- 周囲から独立してそびえる孤立峰
- 谷沿いに集まって林立する谷の峰群
- 円すい形に尖った円錐状の峰
- 刃のように鋭く立ち上がる刃状の石峰
これらの峰々が一帯に広がることで、広大で迫力のある景観が生まれています。円錐カルストの峰群地形として世界でも典型的な例とされており、地質学的な研究価値も高い地域です。
布依族の文化が息づく景観
万峰林の魅力は、自然のダイナミックな地形だけにとどまりません。この地域は文化的な遺産も豊かで、とくに布依族の人々の暮らしや伝統が、景観と重なり合うように続いています。
布依族の文化は、例えば次のようなかたちで表れています。
- 伝統的な模様や色使いが特徴的な衣装
- 日常生活で使われる布依語という言語
- 季節の行事や暮らしの中に根付いた慣習
峰々が並ぶ自然の風景の中で、こうした衣装、言語、慣習が受け継がれていることが、万峰林という場所に独自の「文化的な景観」を与えています。
自然と文化が交差する場所としての万峰林
万峰林景勝地は、世界的にも典型的なカルスト地形の一つであると同時に、布依族の人々の文化が息づく土地でもあります。無数の峰がつくる地形のダイナミズムと、その足元で続いてきた生活や伝統が重なり合うことで、この地域ならではの世界観が形づくられています。
地形がどのように生まれたのかを考える地質学的な視点と、人々がどのようにその土地と共に暮らしてきたのかを見る文化的な視点を組み合わせると、万峰林は「自然環境の理解」と「地域文化の理解」を同時に深めることができる場所としても捉えられます。
国際ニュースや各地の社会・文化に関心を持つ読者にとって、万峰林のような景勝地を知ることは、自然と人間社会の関係を改めて考えるきっかけにもなりそうです。峰の森が広がるこの風景を思い浮かべながら、自分の身近な地域との共通点や違いを考えてみるのも一つの視点でしょう。
Reference(s):
Live: Wanfenglin Scenic Area – a peerless karst forest in SW China
cgtn.com








