1300年のささやきを聴く Pavilion of Prince Teng の歴史と今 video poster
1300年以上の歴史を持つ Pavilion of Prince Teng は、中国江西省南昌市の Ganjiang River 東岸に立つ楼閣です。中国南部の Three Great Towers of Southern China の一つとされ、その姿は今も歴史のささやきを現代に伝えています。
ガン江東岸に立つ歴史のランドマーク
Pavilion of Prince Teng は、川沿いの高台に静かにたたずみ、長い時間の流れを見つめてきました。1300年以上という時間は、日本の歴史でいえば奈良時代から現代までに相当する長さです。2025年の今も、その存在は、地域の風景と記憶を形づくる象徴的な建物として語り継がれています。
戦乱と天災を越えて、何度もよみがえった楼閣
この楼閣は、長い歴史の中で戦争による被害や自然災害による損傷に繰り返し見舞われてきました。それでも、そのたびに再建され、姿を取り戻してきたと伝えられています。
壊れては建て直されるという循環は、単に建物の保存というだけでなく、過去を受け継ぎたいという人びとの意思の表れでもあります。時代が変わるたびに、少しずつ姿を変えながらも、Pavilion of Prince Teng という名前と記憶は消えることなく受け継がれてきました。
雲と踊るような屋根と、精緻な彫刻
建築としての魅力も、この楼閣を特別な存在にしています。空に向かって反り返るような屋根のひさしは、まるで雲と一緒に踊っているかのように見えると表現されています。
柱や梁には細やかな彫刻が施され、その一つひとつに古い時代の職人たちの技と美意識が刻まれています。遠くから眺めると全体のシルエットの優雅さが際立ち、近づいて見ると、緻密な細部が静かに語りかけてくるような建物です。
デジタル時代に古い楼閣を眺めるということ
スマートフォン一つで世界中の景色を覗けるようになった2025年、Pavilion of Prince Teng もまた、画面越しに多くの人の目に触れる存在になっています。
実際に現地を訪れる人にとっては、Ganjiang River を吹き抜ける風や、光の移ろいとともに表情を変える楼閣そのものが、記憶に残る体験となるでしょう。一方、画面越しにその姿を見る私たちにとっても、1300年以上前から続く時間の厚みを想像することで、この場所との静かなつながりを感じることができます。
歴史のささやきを、自分の問いに変えてみる
戦乱と天災を乗り越えながら、そのたびに再建されてきた Pavilion of Prince Teng の物語は、壊れてもなお受け継がれていくものは何か、という問いを私たちに投げかけます。
- 私たちは、自分の暮らす街や社会のどんな景色を、次の世代に残したいのか
- 時間の流れの中で変わるものと、あえて変えないものをどう選ぶのか
- スクリーン越しの世界とのつながりを、どのように自分の現実に引き寄せていくのか
1300年以上の歴史をまとった一つの楼閣は、こうした問いをそっと差し出す、静かな対話の相手でもあります。ニュースや情報が一瞬で流れていく時代だからこそ、Pavilion of Prince Teng のような場所に宿る長い時間の感覚に耳を澄ませてみることは、自分自身の視点を見直す小さなきっかけになるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








