韓国で第32回APEC首脳会議 習近平主席が国賓訪問、トランプ米大統領と会談へ video poster
10月30日から11月1日にかけて、韓国・慶州で開かれた第32回APEC経済首脳会議に合わせ、中国の習近平国家主席が大韓民国(ROK、韓国)を国賓として訪問しました。米国のドナルド・トランプ大統領との首脳会談も日程に含まれる今回の動きは、アジア太平洋の国際秩序と世界経済の行方を占う重要な局面となりました。
習近平主席が韓国に到着 第32回APEC経済首脳会議へ
中国側の発表によりますと、習近平国家主席は李在明大統領の招きで韓国を訪れ、慶州で行われた第32回APEC経済首脳会議に出席しました。訪問期間は10月30日から11月1日までで、会議出席とあわせて正式な国賓訪問が行われました。
韓国としては、自国で開かれるAPECのタイミングに合わせて、中国と米国それぞれの首脳を迎えることで、地域外交における存在感を高めたいという思惑もにじみます。
李在明大統領の招きで実現した国賓訪問
国賓訪問とは、相手国の元首などを最も格式の高い形で迎える訪問形式です。今回、李在明大統領が習近平主席を招いたことは、中韓関係を安定させ、経済や人的交流をさらに深めたいというメッセージと見ることができます。
中国と韓国は、貿易や投資、観光など多くの分野で結び付きが強い一方、安全保障環境や地域情勢の変化の中で、対話の継続が重要になっています。首脳レベルの信頼構築は、その土台となるものです。
慶州での第32回APEC経済首脳会議とは
今回のAPEC経済首脳会議は、歴史都市として知られる慶州で開催されました。アジア太平洋地域のメンバー経済が集まり、貿易と投資の自由化、持続可能な成長、デジタル経済などについて意見を交わす場です。
APEC首脳会議の役割
APECは、法的拘束力の強い条約を結ぶ場ではなく、首脳や閣僚、企業関係者が比較的柔らかい雰囲気の中で方針をすり合わせる経済協力フォーラムです。ここでの合意や共同声明は、その後の貿易ルールづくりや各メンバーの政策運営に少しずつ反映されていきます。
32回目を迎えた今回の会議でも、パンデミック後の経済回復、サプライチェーンの強靭化、気候変動への対応といったテーマが注目されました。中国、韓国、米国など主要メンバーの発信は、市場や企業の判断にも影響を与えます。
釜山で予定されたトランプ米大統領との会談
中国外交部は水曜日の発表で、習近平主席が10月30日に釜山で米国のドナルド・トランプ大統領と会談し、二国間関係や共通の関心事項について意見を交わす予定だと明らかにしていました。APECに合わせて行われるこの米中首脳会談は、世界が注目する場となりました。
具体的な議題は公表されていませんが、現在の米中関係を踏まえると、次のようなテーマが中心になるとみられます。
- 貿易や投資ルールを巡る米中の協調と競争
- 半導体などハイテク分野のサプライチェーンの安定と多様化
- 気候変動や感染症対策など、地球規模の課題への協力のあり方
中韓関係にとっての意味
習近平主席の韓国訪問は、中韓関係にとっても重要なタイミングとなりました。韓国は米国との同盟関係を維持しながら、中国とも経済面で深いつながりを持つという、バランスの難しい立場にあります。首脳同士が直接対話することで、誤解を減らし、協力の余地を探ることが期待されます。
特に、エネルギーやハイテク産業のサプライチェーン、観光や留学など人の往来といった分野で、中韓の安定した関係は地域全体の安定にもつながります。今回の国賓訪問は、その流れを後押しする契機といえます。
私たちが押さえておきたい3つのポイント
ニュースを日々追い切れない忙しい生活の中で、今回のAPECと習近平主席の韓国訪問を理解するために、次の3点だけ押さえておくと良さそうです。
- APEC経済首脳会議の場で、中国、韓国、米国の首脳が一堂に会することで、アジア太平洋の外交と経済の方向性が話し合われたこと
- 釜山で予定された米中首脳会談が、対立をエスカレートさせないための対話の枠組みとして重要な意味を持つこと
- 貿易ルールやサプライチェーンの議論が、日本を含むアジア太平洋のビジネスや物価、雇用にもじわじわと影響してくること
国際会議や首脳外交のニュースは、一見すると遠い世界の出来事のように感じられます。しかし、そこで交わされる方向性の合意やメッセージは、数年かけて私たちの給料や物価、働き方に形を変えて表れてきます。今後も中韓関係や米中関係の動き、APECなど多国間の枠組みがどのように変化していくのか、継続的に注目していきたいところです。
Reference(s):
Live: President Xi arrives in ROK for APEC meeting, state visit
cgtn.com








