上海・金山ビーチ:都会と海が出会う都市型コースト video poster
中国本土の巨大都市・上海で「都会と海」が同時に味わえる場所として注目されているのが、都市型沿岸の景勝地・金山ビーチ(Jinshan Beach)です。巨大な都市空間の中で、気軽に海風と砂浜を感じられる貴重なスポットとして、2025年のいまも市民や旅行者の週末の行き先になっています。
金山ビーチは、上海で唯一の都市型沿岸の「4A級」景勝地とされ、いわば「シティ・ミーツ・シー(都会と海の出会い)」を体現する場所です。高層ビルが立ち並ぶ上海中心部から少し離れるだけで、波の音と砂の感触が日常の延長線上に現れます。
濁った湾を青く変える高位隠堤技術
金山ビーチの特徴として語られるのが、「高位隠堤」と呼ばれる独自の技術です。この仕組みによって、元々は濁りがちな湾の水が、海辺のエリアでは澄んだ青い水に生まれ変わるとされています。
堤防そのものは海面から大きくは見えず、訪れた人の多くは「いつの間にか水がきれいになっている」と感じるだけです。工学的な工夫を背景に、観光と環境の両立を目指す取り組みの一例と言えるでしょう。
1,600メートルの海辺プロムナードと金山諸島の眺め
金山ビーチには、全長約1,600メートルの海辺の遊歩道(プロムナード)が整備されています。砂浜を素足で歩くのとはまた違う、ゆったりとした散策の時間が生まれる空間です。
沖合には、かすんだ輪郭で浮かぶ金山諸島が見えます。都市の喧騒から少し距離を置きつつも、「完全な秘境」ではなく、あくまで都市生活の延長線上にある海の風景として、多くの人に受けとめられています。
世界レベルのビーチバレーと音楽花火ショー
この海辺は、世界クラスのビーチバレー大会が開かれる会場としても活用されてきました。砂浜に設けられたコートで、選手たちが躍動する姿は、ふだん静かな浜辺とはまた違うエネルギーを生み出します。
夜になると、音楽に合わせた花火ショーが行われることもあります。打ち上がる光と音、そして波のリズムが重なり合う光景は、都市のナイトライフの一部でありながらも、どこか非日常的な時間を感じさせます。
にぎわいの中に残る静かな浜辺の顔
イベントや観光のイメージとは対照的に、金山ビーチが評価されているのは、その静けさが保たれている点でもあります。日中は、日よけのパラソルの下でくつろいだり、ゆっくり海を眺めたりする人の姿が目立ちます。
砂浜を裸足で歩きながら会話を楽しむ人々や、波打ち際をゆったりと散歩する姿も見られます。にぎやかなイベントの時期でも、少し歩けば落ち着いて海と向き合えるスペースが残されていることが、金山ビーチの魅力の一つと言えそうです。
都市と海がつながる新しい余暇空間
大気汚染や混雑、仕事のプレッシャーなど、都市生活のストレスが語られることの多い現代において、「都市の中でアクセスしやすい海辺」を持つことは、住民の心の健康や余暇のあり方にとっても重要になりつつあります。
金山ビーチのような都市型沿岸エリアは、遠くへ旅行に出かけなくても、半日から一日程度で「日常と少しだけ違う時間」を過ごせる場所として機能します。2025年のいま、都市と自然の距離感をどう設計するかを考えるうえで、上海のこの海辺は一つのヒントを与えてくれます。
Reference(s):
cgtn.com








