第8回中国国際輸入博:消費財エリアに見る中国の創造力と消費パワー video poster
第8回中国国際輸入博覧会(China International Import Expo/CIIE)が、2025年12月8日に開幕しました。消費財展示エリアからは、中国の創造力と拡大する消費市場の「いま」を映し出す最新トレンドが伝えられています。
中国の国際メディアであるCGTNの記者・Liao Zhu(廖筑)氏は、会場の消費財展示エリアから現場の空気をレポートし、中国発の新しいクリエイションと消費の勢いを紹介しています。本記事では、その内容を手がかりに、「Chinese creation」と中国の消費パワーが意味するものを、日本の読者向けに整理してみます。
第8回中国国際輸入博とは?
中国国際輸入博覧会(CIIE)は、世界各地の企業やブランドが参加し、消費財やサービスをはじめとするさまざまな輸入品が紹介される国際的な場です。輸出よりも「輸入」に焦点を当てている点が特徴で、中国市場にどのような需要とチャンスがあるのかを示すショーケースとして位置づけられています。
第8回となる今回のCIIEでも、会場の一角を占める消費財展示エリアに注目が集まっています。そこには、中国の生活者の好みや価値観の変化、そして企業側の「見せ方」の工夫が凝縮されているからです。
消費財展示エリアにあふれる「新しい生活」のイメージ
CGTNのLiao Zhu氏が案内する消費財展示エリアでは、日常生活をより便利に、快適に、楽しくすることをめざした製品やサービスが数多く紹介されています。家電、生活雑貨、デジタル機器、ビューティー関連など、ジャンルは多岐にわたります。
ポイントは、それらが単なる低価格商品ではなく、「デザイン性」「ストーリー性」「ユーザー体験」といった付加価値を強く意識していることです。こうした製品群は、中国の消費市場が量から質へと重心を移しつつあることを象徴していると言えるでしょう。
「Chinese creation」が意味するもの
CIIEの紹介のなかで強調されているキーワードの一つが「Chinese creation」です。これは、従来よく語られてきた「made in China」という製造拠点としてのイメージから、アイデア・デザイン・ブランド力で勝負する「中国発のクリエイション」へと視点を広げようとする動きを示しています。
「Chinese creation」は単に製品が中国企業によって作られているというだけではありません。次のような要素を含む概念として理解すると、全体像が見えやすくなります。
- 生活者のニーズを起点にした企画やデザイン
- テクノロジーだけでなく、使い心地や世界観まで含めたユーザー体験
- 中国の文化やライフスタイルを織り込んだブランド・ストーリー
こうした視点で見ると、CIIEの消費財エリアは、中国企業が「世界の工場」から「世界に提案するクリエイター」へと役割を広げていることを示すステージになっていると言えます。
グローバルとローカル、二つの市場からの評価
今回強調されているのは、「Chinese creation」がグローバル市場と中国国内市場、両方から評価を得ているという点です。中国国内の生活者にとって使いやすく、魅力的であることはもちろん、海外のバイヤーやパートナーにとっても魅力的であることが求められています。
その「二重の認知」は、次のような形で現れていると考えられます。
- 中国の生活課題(高齢化、都市生活、オンライン消費など)に根ざした実用性
- 海外の市場にとっても通用するデザイン性や品質基準
- 動画やSNSを通じた情報発信を前提にした「見せ方」の工夫
CIIEの場で、海外からの来場者やバイヤーが中国発のブランドや製品に触れることは、中国市場への理解を深めると同時に、共同開発や新しいビジネスモデルの種にもなっていきます。
日本の読者にとっての注目ポイント
では、日本からこのニュースを見るとき、どこに着目すると自分ごととして理解しやすいのでしょうか。ビジネスパーソンやクリエイター、学生の方にとって、次のような点がヒントになりそうです。
- 市場としての中国の「今」:何が売れているかだけでなく、どのような価値観やライフスタイルが支持されているのかに注目する。
- 企画とデザインの発想法:機能よりも体験、価格よりも共感を重視した「Chinese creation」の発想は、日本のものづくりにも活かせる視点を含んでいます。
- 映像から読み解く現場感:Liao Zhu氏のような現地レポートを通じて、会場の温度感や来場者の反応を観察することで、統計だけでは見えない「空気感」をつかむことができます。
「読み流さない」国際ニュースとしてのCIIE
CIIEは、一見するとビジネス向けの専門的な展示会に見えますが、実は私たちの日常生活や将来の選択にも関わるテーマを多く含んでいます。どのような製品が注目されているのかは、近い将来、日本やアジア各地の店頭やオンラインショップに並ぶトレンドの先行指標にもなり得ます。
第8回中国国際輸入博で語られる「Chinese creation」と中国の消費パワーは、モノづくりのあり方、ブランドと生活者の関係、そしてアジアの市場がこれからどこへ向かうのかを考えるうえで、見逃せないヒントを与えてくれます。ニュースを「眺める」だけでなく、自分の仕事や生活への影響をイメージしながら見てみると、CIIEの意味合いはぐっと立体的に見えてくるはずです。
Reference(s):
Watch: Exploring China's creative vigor and consumer power at 8th CIIE
cgtn.com








