ダブル11と若者の消費:カートの中身から見える未来 video poster
ダブル11(Double 11)と若者の消費をテーマにした国際ニュース番組「The Power of Youth+」が、2025年11月10日夜8時(北京時間)に放送されました。オンラインショッピングとSNSに慣れ親しんだ世代の「カートの中身」から、これからの消費のかたちが見えてきます。
ダブル11は若者の価値観を映す「鏡」
中国本土発の大型オンラインセール「Double 11」は、今や若者の消費行動が最も表に出る瞬間のひとつになっています。番組では「理性的な支出」と「衝動買い」の間で揺れるリアルな感覚が、学生たちの会話を通じて浮かび上がりました。
ホストを務めたCGTNのMernaさんは、中央財経大学(CUFE)の教室で、地元の学生と海外からの留学生にこう問いかけました。「あなたのカートには、今何が入っていますか?」このシンプルな質問から、生活必需品から自己投資、さらには「なんとなく欲しくなったもの」まで、多様な選択の背景が探られていきました。
理性的な消費と衝動買い、その線引きは
番組の焦点のひとつは、若者がどのように理性的な消費と衝動買いのバランスを取ろうとしているかでした。
- セール価格に惑わされず、本当に必要かどうか一度立ち止まる
- 「欲しいものリスト」と「必要なものリスト」を分けて考える
- クレジットではなく、あらかじめ決めた予算内で支出を管理する
こうした姿勢は、節約というよりも「自分の価値観に合ったお金の使い方」を模索する過程として語られていました。安さだけでなく、環境やサステナビリティ(持続可能性)を意識する視点もにじみます。
超高速物流が変える「当たり前」
もう一つのテーマは、ダブル11を支える超高速な物流です。注文から到着までのスピードが日常になった今、若者の時間感覚や生活リズムも変化しています。
- 「すぐ届く」前提で、ギリギリまで購入を迷える
- 重い日用品をまとめてオンラインで購入し、通学・通勤の荷物を軽くする
- 地方や海外からの商品の選択肢が広がることで、暮らしの「標準」が更新されていく
便利さが増す一方で、「本当にこのスピードが必要なのか」「環境負荷はどうか」といった問いも番組の背景にありました。物流の効率化は、私たちの価値観も同時に問い直しています。
ECがひらくグローバルな文化交流
中央財経大学の教室には、国内外の学生が同じテーブルを囲んでいました。番組では、EC(電子商取引)が単なる買い物の手段を超え、「文化交流の窓口」になっている側面にも光が当てられました。
海外の学生は、現地では手に入りにくい商品を通じて中国本土のトレンドや生活スタイルに触れ、地元の学生は、留学生が紹介するブランドやコンテンツから別の国や地域の価値観を知る——。カートの中身は、そのまま「グローバルな関心マップ」とも言えます。
教室から見えた「未来の消費」のヒント
今回の「The Power of Youth+」の特徴は、スタジオではなく大学キャンパスを舞台にしたことです。日常の延長線上にある空間で、若者が自分の言葉で語ることで、統計データだけでは見えない細かなニュアンスが伝わってきます。
番組を通じて浮かび上がったのは、次のようなポイントです。
- セールの熱気に包まれながらも、「長く使えるか」「自分らしさに合うか」を重視する姿勢
- 物流やプラットフォームの仕組みへの関心の高まり
- ECを通じた国境を越えるつながりや、文化の相互理解への期待
あなたの「カート」は何を映している?
ダブル11をめぐる議論は、中国本土だけでなく、日本を含む世界の若者に共通するテーマを映し出しています。「なんとなく買った」つもりの一品も、その背景には時間の使い方、将来への不安、自己表現の欲求など、さまざまな感情や状況が絡んでいるかもしれません。
2025年の今、自分のカートの中身を改めて見つめ直すことは、「これからどんな暮らし方を選びたいのか」を考えるきっかけになります。番組で交わされた若者たちの対話は、私たち一人ひとりの消費スタイルを更新するヒントを与えてくれそうです。
Reference(s):
Watch: Double 11 and youth consumption – What's in your cart?
cgtn.com








