グローバルサウスと若者リーダーシップ:声を世界に届けるには video poster
2025年現在、グローバルサウスの若者たちは「Youth leadership for a shared future」というテーマのもと、自分たちの声をどう社会や世界に届けるかを模索しています。Global South Next Gen: Voices and Visions のような試みは、若い世代の視点を意思決定の場につなぐ新しい動きとして注目されています。
この記事では、日本語で国際ニュースを追う読者に向けて、この取り組みが投げかける問いと、若者のリーダーシップがどのように未来を形づくり得るのかを整理してみます。
若者の声はなぜ意思決定に届きにくいのか
国や地域を問わず、多くの若者は「自分たちの意見が政策や社会のルールに反映されていない」と感じています。背景には、次のような構造的なハードルがあります。
- 情報の非対称性:政策決定のプロセスが分かりにくく、どこに、どう提案すればよいか見えにくいこと。
- 世代間のギャップ:政治や行政の中心にいる人々と、若者の生活実感や価値観がずれてしまうこと。
- 場へのアクセスの格差:会議や国際会合、専門的な討論の場が、都市部や一部の人に偏りがちなこと。
こうした壁をどう乗り越えるかは、グローバルサウスの若者だけでなく、日本を含む多くの地域で共通の課題と言えます。
Global South Next Gen: Voices and Visions が問いかけるもの
Global South Next Gen: Voices and Visions は、その名称が示す通り、グローバルサウスの「次世代」の声とビジョンに焦点を当てた取り組みです。キーワードになっているのは、次の三つの問いです。
- 若者として、どうすれば意思決定者に自分たちの視点を聞いてもらえるのか。
- 自分たちが大切にしている課題について、どうすれば現実の変化を起こせるのか。
- どのようにして「グローバルステージ」に立ち、世界に向けてアイデアを共有できるのか。
この枠組みを通じて、「世界中の若者がどのように声を届け、共有された未来を形づくろうとしているのか」を探ることが目指されています。国際ニュースとして見ると、これは単なるイベントではなく、若者の政治参加や市民参加の新しいかたちを映し出す一つのレンズでもあります。
若者の声を届けるための三つのヒント
こうした取り組みから見えてくるのは、「声を上げること」と「変化を生むこと」のあいだには、いくつかのステップがあるという点です。整理すると、次の三つのポイントに集約できます。
- 経験をストーリーとして語る
日々の生活や地域での経験を、そのままではなく「なぜそれが重要なのか」が伝わるストーリーとして言語化すること。これにより、意思決定者や他地域の人にも共感が生まれやすくなります。 - 既存の仕組みを理解する
政策づくりや予算決定のプロセス、市民が参加できる窓口などを知ること。仕組みを理解することで、どこに働きかければ変化が起きやすいかが見えてきます。 - ローカルとグローバルをつなぐ
地域の課題を、気候変動や教育、雇用など世界共通のテーマと結びつけて発信すること。ローカルな声をグローバルな言葉に翻訳することで、国境を越えた連帯が生まれやすくなります。
グローバルステージは「遠い会議室」だけではない
グローバルステージというと、国際会議や大きなフォーラムを思い浮かべがちです。しかし、2025年の今、その範囲は大きく広がっています。
X(旧ツイッター)やインスタグラム、TikTok といった SNS、オンラインイベントやウェビナー、ポッドキャストなど、デジタル空間は若者が自分の声を国境を越えて届けるための重要な場になっています。Global South Next Gen: Voices and Visions のような取り組みも、こうしたデジタルの力を前提とした「新しいグローバルステージ」の一つと見ることができます。
同時に、オンラインだけで完結せず、地域のコミュニティ活動や対面の対話をどう組み合わせていくかも重要です。画面の向こうの議論を、身の回りの小さな変化につなげられるかどうかが、若者リーダーシップの腕の見せどころと言えます。
日本から考える「共有された未来」
日本でニュースを読む私たちにとって、グローバルサウスの若者の声は、ときに遠く感じられるかもしれません。しかし、気候危機や格差、働き方、教育など、多くのテーマは実は共通しています。
Global South Next Gen: Voices and Visions が掲げる「共有された未来」という発想は、「問題の当事者はどこにいるのか」「その人たちの声は、意思決定の場でどれだけ重みを持っているのか」という問いを、私たち自身に投げ返すものでもあります。
自分の身近な課題と、世界のどこかで声を上げている同世代の人たちの課題を、どうつなげて考えるか。そうした視点を持つこと自体が、次の時代のリーダーシップの一歩なのかもしれません。
グローバルサウスの若者リーダーシップをめぐる動きを追うことは、日本から世界を見る新しい窓を開くことにつながります。ニュースをきっかけに、周りの人と「私たちの世代の声は、どこまで届いているのだろう」という対話を始めてみる価値はありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








