中国最古の都市排水システム 平良台遺跡が語る古代インフラ video poster
数千年前の「都市排水」が2025年に話題に
中国河南省・淮陽にある平良台遺跡が、2025年のいま改めて注目を集めています。ここは中国で現時点で確認されている最古の古代都市とされ、何よりも中国最古の都市排水システムが確認された場所として報じられています。
平良台遺跡とは
平良台遺跡は、河南省淮陽に位置する龍山文化期の古代都市遺跡です。遺跡全体は四角形に近い長方形に整えられ、その中心には明確な中軸線が通るように計画されていたとされています。
このきちんとした長方形の区画と中央の軸線は、都市を偶然に集まった集落ではなく、あらかじめ設計された空間としてつくり上げようとした意思を物語ります。道路や住居、広場などをどのように配置するかという都市計画の発想が、すでに芽生えていたことを示すものです。
中国最古の都市排水システム
平良台遺跡の特徴として特に注目されているのが、都市の排水システムです。ここでは、陶製の管を複数つなぎ合わせた配管が見つかっており、これが都市全体の排水を担っていたとされています。
管同士をかみ合わせるように連結した構造は、水漏れを抑えながら効率よく水を流すための工夫とみられます。記録に残る範囲で、中国における最初の都市水管理インフラとして位置づけられており、当時の人びとが高度な技術と先を見据えた都市づくりの発想を持っていたことがうかがえます。
古代インフラが語る生活と社会
排水システムは、単に技術の問題ではありません。雨水や生活排水をどう処理するかは、衛生状態や居住環境、ひいては人びとの寿命や生産活動とも深く結びつきます。
平良台で見つかったような都市排水の仕組みは、住民どうしの合意や、工事を指揮する組織、資源を配分する仕組みなど、社会のあり方を推し量る手がかりでもあります。巨大な宮殿や墓だけでなく、目立たない配管の跡からも、文明の成熟度が見えてきます。
現代の都市が学べること
近年、世界各地の都市では、集中豪雨や洪水、老朽化した下水道など、水をめぐる課題が深刻さを増しています。数千年前に整えられた平良台の排水システムは、規模こそ小さいものの、水を制御しようとする人間の試行錯誤の原点の一つといえます。
排水路をどこに通すのか、都市の骨格である道路や建物とどう組み合わせるのか。こうした問いは現代の都市計画とも変わりません。古代のインフラを見つめ直すことは、今日の都市づくりを考えるうえでも、小さくない示唆を与えてくれます。
博物館で伝えられる平良台の姿
平良台には、発掘成果を紹介する平良台国家考古遺跡博物館(Pingliangtai National Archaeological Site Museum)が設けられており、都市遺構や排水システムの出土品などが整理・展示されています。国際メディアも現地からの報道を通じて、この古代都市の姿を世界に伝えています。
遺跡の発掘や研究は一度で終わるものではなく、新たな調査や分析を通じて、都市の成り立ちや住民の暮らしに関する理解は今後も深まっていくとみられます。2025年のいま、平良台の排水システムは、過去の遺産であると同時に、これからの都市と水の関係を考える鏡として、静かな注目を集めています。
Reference(s):
Live: Unveil China's earliest urban drainage system at Pingliangtai
cgtn.com








