ハイチで暴力激化、国連が全フライト停止 人道支援に深刻な影響
ハイチで治安悪化が続くなか、国連はハイチ向けの全ての航空便を一時停止しました。商業旅客機が相次いで銃撃を受けたことがきっかけで、人道支援の現場にも深刻な影響が出ています。
商業便が着陸前に銃撃、国連もフライト停止へ
国連の報道官によると、ハイチの首都ポルトープランス(Port-au-Prince)に向かっていた米国の格安航空会社スピリット航空の旅客機が、現地時間月曜日の着陸前に銃撃を受けました。機体は隣国ドミニカ共和国に目的地を変更せざるをえず、客室乗務員1人が負傷しました。
同じ日に、ポルトープランスから米ニューヨークに向かったジェットブルー航空の便でも、到着後に機体に銃弾による損傷が見つかりました。
こうした事態を受け、国連はハイチへの全ての国連航空便の運航を停止しました。国際ニュースとしても、民間航空と人道支援の安全が問われる異例の事態です。
首都で武装勢力が衝突、空港は閉鎖
国連のパートナー組織によると、首都ポルトープランスでは武装集団が街中に姿を見せ、少なくとも20件の武力衝突が報告されています。道路上には複数のバリケードが設置され、市内の移動は大きく制限されています。
ポルトープランスのトゥーサン・ルーヴェルチュール国際空港は、少なくとも11月18日まで閉鎖されています。港は海からのアクセスこそ維持されているものの、陸路で港に向かうことは現在できない状況だとされています。
人道支援が足止め、学校も全面閉鎖
国連報道官は、フライト停止によって人道支援要員や物資の移送が大きく制限されていると説明しました。本来であれば南部地域に向けて出発する予定だった食料や医療物資を積んだトラック20台分の輸送も延期されています。
国連人道問題調整事務所(OCHA)は、今回の暴力激化が、すでに深刻だったハイチの人道状況を一段と悪化させていると警告しました。国連のパートナーによれば、首都のすべての学校は閉鎖され、約1000人に現金支援を行う予定だった事業も、治安悪化のため中止を余儀なくされています。
安全な人道アクセスの確保が焦点に
国連事務総長の報道官ステファン・デュジャリック氏は、ハイチで続く暴力のエスカレーションに深い懸念を示しました。そのうえで、人道支援活動を行うための安全で持続的かつ妨げられないアクセスを確保し、住民の保護を実現するため、暴力の即時停止を呼びかけています。
今回の国連航空便の停止は、ハイチの治安悪化が新たな段階に入ったことを示すシグナルでもあります。国際社会がどのように人道支援のルートを確保し、暴力の連鎖を食い止めていくのかが、今後の大きな焦点になりそうです。
Reference(s):
All UN flights to Haiti suspended due to rising violence: spokesperson
cgtn.com








