WFPがスーダン2州への食料支援の安全な通行を要請
内戦が続くスーダンで、国連の世界食糧計画(WFP)が北ダルフール州と南コルドファン州への食料支援について、全ての交戦当事者に「安全な通行」を強く求めています。確認された飢饉と数千万人規模の人道危機の中で、支援ルートの確保が急務になっています。
数か月ぶりのWFPコンボイ、ザムザムとカドグリへ
WFPは木曜日、北ダルフール州ザムザムと南コルドファン州カドグリに向けて、数か月ぶりとなる複数の食料支援コンボイ(車列)が出発したと、SNS「X」で明らかにしました。ザムザムが位置する北ダルフール州では、すでに飢饉が確認されています。
WFPは投稿で、食料やトラック、支援にあたる職員の準備は整っているとした上で、「必要なのは、全ての交戦当事者と武装グループが、この重要な食料と栄養支援の安全な到着を認めることだ」と訴えています。
アドレ国境検問所、3か月の開放延長
前日の水曜日、スーダン政府は、チャドとの国境にあるアドレ陸路国境検問所の開放を3か月延長すると発表しました。目的は、戦闘の影響を受けた国内の住民に対し、人道支援物資を届けやすくすることだとしています。
政府はその後の発表で、スーダンでは現在2,890万人が人道支援を必要としており、そのうち1,690万人が命を守るための緊急支援を必要としていると説明しました。今後2か月間で、およそ84万トンの支援物資が必要になる見通しです。
このアドレの陸路国境は、2月に一度閉鎖されています。政府はその際、準軍事組織である即応支援部隊(RSF)が、このルートを武器輸送に利用していると非難していました。
「支援はあるのに届かない」ジレンマ
今回のWFPの呼びかけが示しているのは、「食料もトラックも要員もあるのに、戦闘のために支援が届かない」というジレンマです。支援団体にとって、物資を確保することと同じくらい、現場への安全なアクセスを確保することが重要になっています。
特に、飢饉が確認されている地域や、数百万人単位で人々が支援を待つ状況では、支援コンボイが一時的にでも止まれば、短期間で深刻な被害が広がるおそれがあります。WFPが交戦当事者や武装グループに向けて「安全な通行」を繰り返し求める背景には、こうした切迫した事情があります。
国際社会と私たちが注目すべきポイント
スーダン政府の発表した数字からは、国内人口の大きな割合が人道支援に依存している現状が読み取れます。今後2か月で必要とされる84万トンという支援量も、規模の大きさを物語っています。
日本から遠く離れたアフリカの内戦と飢餓の問題は、一見すると日常のニュースからは距離があるように感じられます。しかし、紛争地への人道支援ルートをどう守るかという課題は、国際秩序や国連の役割を考えるうえで、私たちにも関わるテーマです。スーダンでの動きは、今後の国際人道支援のあり方を考える重要な事例の一つと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








