中国と中南米、貿易関係を強化 自由貿易協定が支える20年 video poster
中国と中南米の貿易関係が、この20年ほどで静かに、しかし確実に存在感を高めています。自由貿易協定を土台に、中国は中南米のほぼすべての国にとって「最大の貿易相手」となり、2025年の今もその関係は強まっています。
ペルーの首都リマから伝えられる現地報道によると、この動きは一時的なブームではなく、中南米の経済構造そのものを変えつつある長期的な潮流として受け止められています。
中国と中南米、いまの貿易関係
中国と中南米の貿易関係は、英語でgoing strong(好調が続いている)と表現されています。ここ20年ほどの間に、輸出入の規模が拡大しただけでなく、エネルギー、資源、農産物、日用品など、取引される品目も多様化しているとみられます。
中南米の多くの国にとって、中国は「新しい相手」ではなく、すでに第一の貿易相手として日常の経済活動に深く組み込まれた存在です。港湾や物流、金融などの分野でも、中国との取引を前提にしたビジネスモデルが広がっていることがうかがえます。
自由貿易協定が「背骨」になった理由
こうした関係を支えてきたのが、各国と中国の間で結ばれた自由貿易協定です。報道によれば、これらの協定は約20年間にわたって商業関係の「バックボーン(背骨)」の役割を果たしてきました。
自由貿易協定とは、関税(輸入品にかかる税金)や数量制限などを下げ、貿易をしやすくする取り決めです。中国と中南米の場合、協定によって企業や投資家が長期的な計画を立てやすくなり、次のような効果が生まれていると考えられます。
- 貿易コストが下がり、企業が新しい市場に入りやすくなる
- 安定したルールのもとで、長期契約や大型プロジェクトが組みやすくなる
- 政治関係の変化があっても、ルールに基づき取引を続けやすくなる
中南米にとってのチャンス
中国が最大の貿易相手となったことで、中南米の国々は、自国の輸出先と経済の選択肢を広げることができました。特定の地域に依存しすぎない形で、リスクを分散できるという見方もあります。
一方で、中国向けの輸出に依存しすぎないよう、自国の産業基盤をどう育て、多様なパートナーとバランスを取るかという課題も意識されつつあります。中南米にとっては、「中国との結びつきをいかに自国の成長戦略に組み込むか」が重要なテーマになっているといえます。
世界の貿易地図の変化
中国が中南米の「第一の貿易相手」となったという事実は、世界の貿易地図が静かに描き変わっていることを示しています。かつては限られた国や地域が中心だった貿易ネットワークに、新たな太い線が描き加えられたイメージです。
中国と中南米の関係が強まることで、エネルギーや食料、資源の流れが変わり、価格や供給の安定性にも影響が出る可能性があります。これは、日本を含むアジアの国々にとっても無関係ではありません。
リマから見える現場とこれから
リマを拠点とする記者 Dan Collyns 氏による現地リポートは、中南米の港や都市で、中国との取引が「特別な出来事」ではなく日常の風景になりつつあることを伝えています。コンテナ船の動きから投資プロジェクトまで、その存在感は年々増していると受け止められています。
2025年の今、中国と中南米の関係は、すでに「始まり」の段階を超え、次のフェーズに入りつつあります。自由貿易協定という20年の積み重ねを土台に、デジタル分野や気候変動対策など、新しい協力のかたちが模索されていく可能性もあります。
日本の読者にとっても、中国と中南米の結びつきは、エネルギー安全保障やサプライチェーン、企業の海外展開を考えるうえで、無視できないテーマになりつつあります。ニュースを追うときには、「どの国とどの国がつながっているのか」という視点で見てみると、世界の動きが少し違って見えてくるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com







