ペルー新港チャンカイと上海を結ぶ航路 市民が感じる「世界とのつながり」 video poster
ペルーの首都リマで、市民のあいだに「From Chancay to Shanghai(チャンカイから上海へ)」というフレーズが少しずつ広がっています。最近開業したチャンカイ港が、中国・上海との距離をぐっと縮め、ペルー経済と人々の日常に変化をもたらしつつあるからです。
チャンカイ港とは?ペルーと中国をつなぐ新しい海の玄関口
チャンカイ港は、リマからそれほど遠くない沿岸地域に整備された新しい港で、太平洋を挟んで中国・上海と直接つながるルートとして注目されています。貿易や物流の観点から見ると、ペルーからアジアへの「ショートカット」のような存在です。
現地では、この港が次のような役割を果たすことが期待されています。
- ペルー産品の輸出を後押しすること
- アジア、とくに中国・上海までの輸送時間を短縮すること
- ペルーと中国の経済的なつながりをさらに強めること
「やっと世界で名前が出てきたみたい」リマの街頭で聞いた声
リマの街頭でマイクを向けられた市民は、新しい港と中国とのつながりをどう見ているのでしょうか。
ある若者は、「It does feel like we're getting mentioned!(やっと世界で名前が出てきたみたい)」と笑顔で話します。チャンカイ港のニュースを通じて、ペルーが国際ニュースの中でよりはっきりと存在感を持ちはじめた、と感じているようです。
別の市民は、「From Chancay to Shanghai という言葉を聞くと、大西洋でもなく北のルートでもなく、自分たちの海からまっすぐアジアへつながっているイメージが湧く」と語ります。シンプルなフレーズが、大陸と大陸をつなぐ「物語」として受け止められ始めています。
輸出拡大と輸送時間の短縮、生活にはどう響く?
チャンカイ港について、現地でまず語られるのが「輸出が増えそうだ」という期待と、「船の時間が短くなる」という実利的なポイントです。
ペルーから中国・上海に向かうコンテナが増え、航路が効率化されれば、次のような変化が起きる可能性があります。
- 農産物や水産物などが、より新鮮な状態でアジア市場に届く
- 鉱物資源や工業製品の輸送コストが下がり、企業にとって取引しやすくなる
- 安定した物流網が整うことで、新しいビジネスや投資の話が生まれやすくなる
こうした変化は、ペルー側だけでなく、中国側の企業や消費者にとってもメリットがあります。輸送時間やコストが下がれば、取引できる品目やボリュームの選択肢が広がるからです。
海の向こうの中国が、少し身近になる
チャンカイ港と中国・上海のあいだの距離が心理的にも近づけば、動くのは「モノ」だけではありません。人の往来や情報、文化も行き来しやすくなります。
リマの市民からは、次のような期待も聞こえてきます。
- 中国からの観光客や留学生が増え、街の表情が変わるのではないか
- 中国とペルーの企業同士の協力が進み、新しい仕事や学びの機会が生まれるのではないか
- 料理や音楽、映画などを通じて、お互いの文化を知るきっかけが増えるのではないか
もちろん、大きな港の開業は地元の中小企業の参加の仕方や、環境への配慮など、じっくり議論すべきテーマも抱えています。それでも、「自分たちの町から世界につながっている」という実感は、多くの人にとって前向きなエネルギーになっているようです。
もし自分なら何を送る?「From Chancay to Shanghai」を自分ごとに
今回の新しい港は、ペルーと中国をむすぶ国際ニュースであると同時に、「遠くの話」を「自分ごと」に変えるきっかけにもなりえます。
リマの市民に「このルートで何を送りたいですか?」と問いかけると、「ペルーのコーヒーやフルーツ」「自分たちの音楽やダンス」「ペルーの日常を切り取った動画やコンテンツ」など、さまざまな答えが返ってきそうです。
日本にいる私たちにとっても、これは他人事ではありません。太平洋の反対側で、中国と南米を結ぶ新しい海の回廊が動き出したということは、世界の物流と経済の地図が静かに書き換わりつつある、というサインでもあります。
ニュースで「From Chancay to Shanghai」というフレーズを見聞きしたとき、あなたならそこにどんなモノやコトを思い浮かべるでしょうか。SNSでシェアしたり、周りの人と話したりしながら、自分なりの答えを考えてみるのも面白いかもしれません。
Reference(s):
From Chancay to Shanghai: 'It does feel like we're getting mentioned!'
cgtn.com







