G20ブラジル会合:世界経済の「総合力」と広がる成長格差 video poster
2025年11月18日にブラジルで開かれたG20会合は、世界の主要経済が一堂に会し、その「総合力」と同時に各国の成長格差も浮き彫りにしました。本記事では、このG20の「経済の顔ぶれ」と、その裏にある分断の構図を日本語でわかりやすく整理します。
G20は「世界経済の縮図」
G20(主要20か国・地域)は、先進国と新興国が入り交じる枠組みです。2025年のブラジル会合にも、多様な経済規模や発展段階のメンバーが集まりました。
この「経済のミックス」には、例えば次のような特徴があります。
- 高い所得水準と成熟した産業を持つ先進経済
- 人口増加や都市化を背景に成長する新興経済
- 資源に強みを持つ国、製造業に強い国、サービス産業が中心の国など、産業構造もさまざま
こうした多様性こそが、他のどの国際枠組みとも異なるG20の大きな特徴です。
ブラジル会合で示された「圧倒的な総合力」
今回のG20メンバーは、世界貿易や投資、金融市場に大きな影響力を持っています。ブラジルでの会合は、世界経済をめぐる議論の中心が依然としてG20にあることを改めて示しました。
参加国が協調すれば、気候変動対策やデジタル経済のルールづくり、債務問題など、グローバルな課題に対して強い影響力を発揮できます。その意味で、G20は「話し合いの場」であると同時に、「行動を促す装置」とも言えます。
それでも先進国の一部は「出遅れ」
一方で、ブラジル会合を伝える報道では、G20の中でも一部の先進経済が他の国々に比べて成長面で遅れをとっている実態が指摘されました。
背景として、次のような要因が重なっているとみられます。
- 長期化する物価高や金利の影響で、個人消費や投資が伸び悩んでいる
- 人口減少や高齢化により、労働力と内需が縮小している
- デジタル化やグリーン転換への投資が遅れ、生産性の押し上げ効果が十分に出ていない
G20全体では強い経済力を持ちながらも、その内側では「成長する国」と「停滞する国」との溝が静かに広がっている構図です。
新興国の存在感とリスク
対照的に、一部の新興経済は高い成長率や若い人口を背景に、世界市場で存在感を増しています。G20の場は、こうした新興国が自らの声を発信し、国際ルールづくりに参加する重要な機会となっています。
ただし、成長の陰には次のようなリスクも抱えています。
- 外貨建て債務の増加や通貨の変動による金融リスク
- インフラや教育への投資不足による格差の固定化
- 気候変動の影響を受けやすい産業構造への依存
G20は、こうした新興国特有の課題にも目を向けながら、持続可能な成長モデルを探る場になりつつあります。
日本とアジアの視点:何が重要なポイントか
日本を含むアジアの読者にとって、ブラジルでのG20会合は遠い出来事のように感じられるかもしれません。しかし、そこで交わされる議論や見え隠れする成長格差は、私たちの日常ともつながっています。
例えば、
- 世界の需要や金利動向は、日本企業の輸出や投資に直結する
- 新興国の成長と先進国の停滞のギャップは、サプライチェーンの見直しや市場戦略の再考を迫る
- 気候変動やデジタル課税などの新しい国際ルールは、日本のビジネスモデルや雇用にも波及する
G20を「遠いサミット」として眺めるのではなく、「自分の仕事や生活にどうつながるのか」という視点で見直すことが、これからますます重要になりそうです。
これからのG20に求められるもの
ブラジルの会合が示したのは、G20が依然として世界経済の中心的なフォーラムである一方、その内側では成長格差と利害の違いが大きくなっているという現実です。
その中でG20に求められるのは、
- 成長が停滞する国と伸びる国のあいだで、経験や技術、投資をどう共有するか
- 気候変動や格差是正など、誰も一国では解決できない課題にどう共同で取り組むか
- 分断をあおるのではなく、対話と妥協を積み重ねるためのルールと信頼をどう築くか
2025年のブラジル会合は、そのスタート地点にすぎません。今後のG20の議論が、世界経済の安定と、より包摂的な成長につながるのかどうか。私たち一人ひとりが、その行方を丁寧に追いかけていく必要があります。
Reference(s):
cgtn.com








