シリア軍がアレッポから一時撤収 反攻作戦へ体制立て直し
シリア軍は現地時間の土曜日、シリア北部の都市アレッポからの一時的な部隊撤収を発表しました。反政府勢力とみられる武装勢力への反攻作戦を準備するためと説明していて、2025年現在も続くシリア北部の戦闘が、あらためて激しさを増していることがうかがえます。
シリア軍、アレッポから「一時的な部隊撤収」を発表
シリア軍によりますと、今回の動きはアレッポからの恒久的な撤退ではなく、「一時的な部隊撤収」と位置づけられています。軍は、部隊をいったん後方に下げて再編成し、増援部隊の到着を待ったうえで、武装勢力への反攻作戦を行う準備だと説明しています。
発表では、今回の撤収が「反攻のための体制立て直し」の一環だと強調されており、今後、アレッポ周辺で再び大規模な軍事作戦が行われる可能性を示唆しています。
アレッポとイドリブで続く激戦
シリア軍は、アレッポとその西に位置するイドリブで、ここ数日間にわたり激しい戦闘が続いているとしています。軍によると、これらの戦闘で数十人の兵士が死亡または負傷したということで、前線での損害が拡大している実態がうかがえます。
軍は、こうした損害を受けながらも、増援を含む戦力の再配置を進めて反攻に備える構えを見せており、前線の主導権をどこまで取り戻せるかが今後の焦点となりそうです。
反攻作戦の狙いとリスク
今回の一時撤収は、短期的には軍の戦力を集中させる狙いがある一方で、アレッポ周辺の前線が動く可能性も意味します。軍が態勢を立て直す間、武装勢力側がどこまで勢力圏を広げるのか、情勢は不透明です。
また、アレッポとイドリブ周辺には多くの市民が暮らしており、戦闘の激化は民間人の安全に直結します。反攻作戦が本格化すれば、砲撃や空爆の範囲が広がるおそれもあり、避難を余儀なくされる人びとが増える懸念もあります。
国際ニュースとしてのポイント
今回のシリア軍の発表は、シリア北部の紛争が2025年現在もなお解決に至っていないことを示す動きです。アレッポやイドリブといった地名は、長年にわたり戦闘のニュースとともに報じられてきましたが、今回の一時撤収と反攻準備は、その緊張が続いていることをあらためて浮き彫りにしています。
国際社会としては、今後の主な注目点として次のようなポイントが挙げられます。
- シリア軍がどの規模で反攻作戦を実施するのか
- 武装勢力側がアレッポやイドリブ周辺でどこまで抵抗を続けるのか
- 市民の被害拡大を抑えるための人道的な対応がとられるかどうか
こうした点は、日本を含む各国の外交姿勢や人道支援の議論にもつながる可能性があり、国際ニュースとして継続的にフォローする価値があります。
日本の読者にとっての意味
遠く離れたシリアのニュースは、日本の日常からはやや距離があるように感じられるかもしれません。しかし、どの地域であっても、紛争が長期化すれば人道危機が深刻化し、国際社会全体の安定にも影響します。
特に、アレッポやイドリブのような都市部で戦闘が続く場合、インフラの破壊や医療・教育への影響など、住民の生活基盤への打撃は計り知れません。ニュースを追いながら、「誰が勝つか」だけでなく、「市民の暮らしがどう守られるのか」という視点を持つことが、国際ニュースを読み解くうえで重要になってきます。
※この記事は2025年12月8日時点で報じられている情報に基づいて構成しています。
Reference(s):
Syrian army says withdrawing from Aleppo to prepare counteroffensive
cgtn.com








