韓国最大野党がハン・ドクス首相の弾劾へ 尹錫悦弾劾後の政局が緊迫
韓国の国際ニュースとして注目される動きです。韓国の最大野党である革新系の民主党が、ハン・ドクス首相の弾劾手続きに踏み切る方針を打ち出しました。首相は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾を受けて大統領職の職務代行を務めており、韓国政治は一段と不安定さを増しています。
民主党の院内代表がテレビ会合で表明
報道によると、韓国の最大野党・民主党の院内代表(国会で会派を率いるポスト)は、火曜日に開かれたテレビ中継付きの党会合で、ハン・ドクス首相に対する弾劾を開始すると表明しました。これは、主要な革新系野党が、現職の首相兼大統領職務代行の退陣を国会の弾劾手続きによって求める動きです。
尹錫悦大統領の弾劾、その「次の一手」
2025年、韓国では尹錫悦大統領が弾劾され、ハン・ドクス首相が憲法に基づき大統領職の職務代行を担ってきました。今回の首相弾劾の方針は、その延長線上にある「次の一手」といえます。
大統領に続き、職務代行を務める首相までもが弾劾の標的となることで、政権の正統性や国の意思決定の安定性に対する国内外の不安が高まる可能性があります。
韓国の弾劾制度とは
韓国の弾劾は、憲法に基づいて大統領や首相などの高官の責任を問うための制度です。一般的な流れは次のようになります。
- 国会議員が弾劾訴追案を発議する
- 国会本会議で弾劾訴追案の可決・否決が決まる
- 可決された場合、対象者は職務が停止される
- 憲法裁判所が弾劾の是非を審理し、罷免するかどうかを判断する
民主党が今回表明したのは、この最初のステップである「弾劾訴追の開始」です。今後、国会でどこまで賛同を広げられるかが、韓国政治の次の展開を大きく左右します。
与野党対立はどこまで深まるのか
最大野党が首相弾劾に踏み切るということは、与野党対立が制度上の「最後のカード」に近いところまで来ていることを意味します。弾劾は、単なる不信任決議よりも重く、「憲法や法律に反する行為があったかどうか」を争う性格を持ちます。
現時点で、民主党側がどのような具体的事由を弾劾の理由とするのかは、今後の説明や国会審議を通じて明らかになっていくとみられます。一方、与党側は「政局のための弾劾」だと反発を強める可能性もあり、政治的な緊張が長期化する懸念があります。
国内ガバナンスと外交への影響
首相兼大統領職務代行が弾劾の対象となれば、国内ガバナンス(統治)の停滞が避けられないとの見方もあります。予算審議や経済対策、安全保障政策など、重要な意思決定のスピードが落ちるリスクがあるからです。
また、日本や中国本土、米国をはじめとする近隣の国々との外交にも影響が出る可能性があります。首脳レベルの対話や首相主導の外交日程が不透明になることで、地域情勢の見通しが読みにくくなるかもしれません。
私たちが注目すべきポイント
今回の韓国政治の動きをフォローするうえで、押さえておきたいポイントを整理すると、次の三つにまとめられます。
- 民主党がいつ、どのような内容の弾劾訴追案を国会に正式提出するのか
- 国会での採決において、与野党や中間勢力がどのような態度を取るのか
- 弾劾の行方が、韓国の政治体制や経済・外交の安定性にどの程度影響するのか
韓国の国際ニュースは、日本にとっても地理的にも経済的にも「隣の国の出来事」ではなく、自分たちの生活やビジネスに波及しうる重要なテーマです。今回の首相弾劾の動きが、韓国社会のどんな変化を映し出しているのか。ニュースを追いながら、自分なりの視点を持って考えてみることが求められています。
Reference(s):
S. Korea's Democratic Party to launch impeachment of prime minister
cgtn.com








