イエメンのフーシ派、米空母とイスラエル攻撃を主張 紅海情勢に緊張
イエメンのフーシ派武装組織が、米海軍の航空母艦「ハリー・S・トルーマン」を紅海北部でミサイルとドローンで攻撃し、さらにイスラエル国内の標的も狙ったと主張しました。紅海の安全保障とガザ情勢が重なる中、中東の緊張が一段と高まりそうです。
フーシ派が主張する「質的軍事作戦」とは
フーシ派の軍事報道官ヤフヤー・サリア氏は、現地時間8日(月)に放送されたフーシ派系テレビ局アル・マシーラの声明で、米空母「ハリー・S・トルーマン」を紅海北部で攻撃したと述べました。
サリア氏によると、今回の作戦は「質的軍事作戦」だとしており、米海軍の空母に対し、巡航ミサイルにあたる「翼付きミサイル」2発とドローン4機を使用したと説明しています。
同氏は、米軍がイエメンに対して大規模な空爆を準備していたタイミングを狙ったとし、「アメリカの敵がイエメンへの大規模な空爆を準備していたが、われわれの作戦によってそれは失敗した」と述べました。
テルアビブとアシュケロンにも攻撃と主張
サリア氏はさらに、同日午後に2回、夜に1回、イスラエル国内の標的に対する攻撃を行ったと主張しました。
声明によると、テルアビブでは2つの軍事目標を、アシュケロンでは「重要な標的」を、それぞれドローンで狙ったとしています。具体的な被害状況や標的の性質については触れていません。
「パレスチナ抵抗勢力を支援」と強調
フーシ派は、今回の攻撃をパレスチナ側への連帯行動だと位置づけています。
サリア氏は、「われわれはパレスチナの抵抗勢力を支援する作戦を続ける。この作戦は、ガザへの侵攻が終わり、包囲が解除されるまで止まらない」と述べ、ガザ地区への攻撃停止と封鎖解除を求める姿勢を強調しました。
こうしたメッセージは、ガザ情勢が中東全体の緊張と結びつきつつあることを改めて示すものでもあります。紅海周辺での軍事行動が広がれば、地域全体の安全保障や民間船舶の航行にも影響が出る可能性があります。
米軍・イスラエル軍はコメントせず
現時点で、米軍やイスラエル軍はフーシ派の主張について公式なコメントを出していません。
米空母「ハリー・S・トルーマン」が実際に攻撃を受けたかどうか、またテルアビブやアシュケロンでどのような被害があったのかといった詳細は、公には明らかになっていません。
紅海と中東情勢に何が懸念されるのか
紅海はアジアと欧州を結ぶ主要な海上交通路であり、エネルギーや物資を運ぶ商船が数多く通過しています。この海域で軍事的な緊張が高まれば、航路の安全確保や世界経済への影響が懸念されます。
また、ガザをめぐる戦闘に対する「連帯攻撃」が周辺地域に広がることで、中東全体が多面的な衝突の場となるリスクも指摘されています。各国がいかにして軍事的なエスカレーションを抑え、民間人の被害を最小限に抑えていけるかが問われています。
読者としては、紅海での動きがエネルギー価格や物流にどう跳ね返るか、ガザ情勢が周辺国や地域の武装勢力の行動にどう影響しているのかといった点に注目しておく必要がありそうです。
Reference(s):
Yemeni Houthis claim targeting U.S. aircraft carrier, Israeli sites
cgtn.com








