トランプ次期大統領が米最高裁に要請 ニューヨーク口止め料裁判の一時停止求める
米国のトランプ次期大統領が、自身のニューヨークの口止め料刑事事件について、今週金曜日に予定される判決の前に手続きの一時停止を求め、米連邦最高裁に直接要請しました。大統領経験者の免責をどう考えるかが、改めて焦点になっています。
何が起きているのか
トランプ氏は、ニューヨークで進んでいる口止め料事件の刑事裁判で有罪評決を受けており、州の控訴裁判所が今週金曜日に予定される判決言い渡しの停止を認めませんでした。
これを受けて弁護団は、米国の最高裁判所に対し、裁判手続き全体を一時的に止めるよう求める文書を提出しました。水曜日に公開されたこの文書によると、トランプ氏側は次の二点を要請しています。
- ニューヨークの刑事事件の進行を直ちに止める一時停止命令
- 大統領免責を巡る法的争点が整理されるまでの、暫定的な行政上の一時停止措置
弁護団は、今回の要請とは別に、大統領免責を巡る判断そのものについても控訴を続ける考えを示しており、この争い自体が将来的に米連邦最高裁で本格的に審理される可能性にも言及しました。
争点は大統領免責をどう解釈するか
今回の米国ニュースの背景には、すでに米連邦最高裁が示した大統領免責に関する判断があります。トランプ氏側は、この先行する最高裁判決を踏まえ、自身に対する刑事手続きの扱いも見直されるべきだと主張しています。
大統領免責とは、国家の最高権力者としての職務を妨げないために、どこまで刑事責任の追及から保護されるべきかという考え方です。ただし、その範囲は米国内でも議論が続いており、在任中や在任前後の行為、私的な行為と公的な行為をどのように線引きするかが論点となっています。
トランプ氏の弁護団は、口止め料事件についても、この免責の考え方が十分検討されるまで判決を急ぐべきではないと訴えている形です。
米連邦最高裁は何を判断するのか
今回の要請で、米連邦最高裁が直ちに判断しなければならないのは、あくまで手続きの一時停止を認めるかどうかです。本格的な法的争点に踏み込む前段階として、次のような選択肢が考えられます。
- 行政上の一時停止措置を出し、短期間だけ判決を延期させる
- より広い範囲で手続きの停止を認め、本格的な審理に進む
- 要請を退け、ニューヨークでの判決を予定通り進めさせる
米連邦最高裁は、急を要する案件については、一部の判事や全員の合議によって比較的短期間で結論を出すことがあります。今回も、今週金曜日に予定された判決への影響を考慮して、早期の判断が出るかどうかが注目されています。
なぜこのニュースが重要なのか
この国際ニュースが注目されるのは、単に一人の政治家の刑事事件にとどまらず、次のような広いテーマと結び付いているからです。
- 大統領経験者に対して、どこまで刑事責任を問えるのかという制度設計の問題
- 州裁判所の判断と連邦最高裁の判断が、どうバランスを取るのかという権限分配の問題
- 政治的な立場が強い人物に対しても、司法が中立性と公平性を保てるのかという法の支配の問題
判決を急ぐべきだと見る立場からは、すでに有罪評決が出ている以上、被告人の地位にかかわらず手続きは進むべきだという考えが強くなります。一方で、将来の大統領や行政トップにも影響しうる重要な憲法問題である以上、性急な判断は避けるべきだとする見方もあります。
いずれの立場に立つとしても、今回の米連邦最高裁の対応は、今後の大統領経験者に対する捜査や訴追のあり方に長期的な影響を与える可能性があります。
今後の注目ポイント
今後、ニュースとしてチェックしておきたいポイントを整理すると、次の通りです。
- 米連邦最高裁が、一時停止の要請を受け入れるかどうか。その判断のスピード
- 今週金曜日に予定されたニューヨークでの判決が、予定通り行われるのか、延期されるのか
- 大統領免責を巡る争点そのものが、改めて米連邦最高裁で正面から審理されるかどうか
トランプ氏の裁判を巡る動きは、米国政治の行方と司法制度の信頼性を考える上で、しばらくの間、国際ニュースとして大きな話題であり続けそうです。通勤時間やスキマ時間に、この争点の背景と意味合いを少し押さえておくことで、今後の報道もより立体的に読み解けるようになるでしょう。
Reference(s):
Trump asks U.S. Supreme Court to pause New York hush money case
cgtn.com








