トランプ第1期を振り返る:復帰した米大統領の今とこれから video poster
トランプ米大統領の第1期(2017〜2021年)は、これまでのいかなる政権とも違う4年間でした。2025年1月にホワイトハウスへと“復帰”し、第2期が進行する今だからこそ、第1期を振り返りながら、これからの米国政治を考える意味があります。
トランプ第1期:アメリカ政治を「再調整」した4年間
2017年から2021年のトランプ政権は、アメリカ政治を「再調整(リカルブレート)」した期間だったとされています。従来の政治の前提や優先順位を揺さぶり、支配的だった価値観や政策の方向性を大きく問い直しました。
「これまでと違う」スタイルがもたらした衝撃
第1期の特徴は、何よりも「既存のやり方にとらわれない」姿勢です。政治的なメッセージの出し方、メディアとの距離感、政党内での力学など、多くの点で従来型の大統領とは一線を画しました。その結果、熱心な支持と強い反発が同時に高まり、アメリカ社会の分断が一段と可視化された側面があります。
アメリカ政治の「軸」をずらした意味
トランプ政権の4年間で、アメリカの政治議論の軸も変化しました。エリート対非エリート、グローバル志向対国内優先といった対立構図が鮮明になり、「誰のための政治なのか」という問いが繰り返し投げかけられました。この「軸のずれ」は、第1期が終わったあともアメリカ政治に影響を与え続けています。
敗北から復帰へ:バイデン政権期の「再構築」
トランプ氏は第1期の任期を終え、再選を目指した選挙でいったん敗北しました。しかし、その後のバイデン政権期にかけて、政治的な影響力を失うことなく、むしろ支持基盤を再結集させていきました。
一度ホワイトハウスを去っても続いた存在感
第1期後も、トランプ氏を中心とする政治的な潮流はアメリカ国内で大きな存在感を保ち続けました。政策や選挙戦略をめぐる議論は、常に「トランプ的な路線をどう評価するか」という問いと結びついていました。
再びホワイトハウスへ
こうした流れのなかで、トランプ氏はバイデン政権期に支持を再び積み上げ、第2期に向けてホワイトハウスへの「カムバック」を果たしました。2025年1月20日に始まった第2期は、第1期の延長線上にあると同時に、新たな課題への対応も迫られています。
第2期を読み解く3つの問い
2025年12月現在、トランプ第2期はスタートからおよそ1年を迎えつつあります。第1期を踏まえ、第2期を考えるうえで重要になりそうなポイントを、あえて3つの問いとして整理してみます。
1. アメリカ社会の分断をどう扱うのか
第1期は、支持と反対が鋭く対立する「分断の政治」が象徴的でした。第2期では、この分断をさらに深めるのか、それとも一定の「橋渡し」を試みるのかが注目点です。選挙での勝利だけでなく、異なる立場の人びとをどのように政治プロセスに巻き込むのかが問われます。
2. 米国の対外姿勢はどこへ向かうのか
アメリカの政権交代は、国際秩序や各国との関係にも影響します。第2期のトランプ政権が、同盟国・パートナー国との協力のあり方や国際機関との向き合い方をどう位置づけるのかは、世界全体にとって大きな関心事です。国際ニュースを見るうえでも、米国の優先順位の変化を丁寧に追う必要があります。
3. アメリカの制度と「ルール」はどう変わるのか
第1期は、政治制度や慣例に対する挑戦の連続でもありました。司法や議会、選挙制度など、アメリカの民主主義を支える仕組みが、どこまで柔軟に、あるいは堅固に機能するのかは、第2期を通じて検証されていきます。制度そのものが変化していくのか、それとも既存の枠組みのなかで調整が行われるのかに注目が集まります。
ニュースを読む私たちにできること
トランプ第1期から第2期への流れは、アメリカ政治だけでなく、世界の政治潮流を考えるうえでも示唆に富んでいます。国内の分断、リーダー像の変化、国際秩序の揺らぎなど、さまざまなテーマが重なり合っているからです。
ニュースを追うときには、次のような視点を意識すると、第2期の動きも立体的に見えてきます。
- 短期的な発言や出来事だけでなく、第1期から続く「長い線」でとらえる
- アメリカ国内の対立構図と、世界各地の政治の動きとを重ねて見る
- 自分の立場に近い情報だけでなく、異なる視点の記事や分析にも触れてみる
2025年という節目の年に、トランプ政権の第1期を振り返ることは、「これからの4年」を考えるための土台づくりでもあります。分かりやすい国際ニュースを手がかりに、自分なりの視点を少しずつアップデートしていくことが、複雑な世界を理解する一歩になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








