ガザ停戦下でイスラエル人質3人引き渡し パレスチナ側と囚人交換
ガザ停戦下でイスラエル人質3人を引き渡し 囚人交換が新たな段階に
ガザ地区で木曜日、パレスチナ武装組織がイスラエル人質3人の引き渡しを開始しました。停戦合意に基づき、見返りにイスラエル側はパレスチナ人受刑者・被拘束者110人を釈放する予定で、人質・囚人交換は新たな段階に入っています。
ガザ北部と南部でそれぞれ行われた引き渡し
ガザ北部ジャバリアでは、イスラエルの女性兵士とされるアガム・バーガーさんが壇上から集まった人々に手を振る様子が見られ、その後、赤十字に引き渡されました。
ガザ南部カーンユニスでは、ハマスと関係が深いとされる武装組織イスラミック・ジハードが公開した映像の中で、2023年10月7日のハマス主導のイスラエル攻撃でキブツ・ニル・オズから連れ去られたガディ・モーゼスさん(80)とアルベル・ヤフドさん(29)が、黒い制服を着た覆面の武装要員の前で互いに抱き合う様子が映し出されました。
この組織の軍事部門の報道担当者は交流アプリ「テレグラム」で、2人のイスラエル人質の引き渡し手続きを完了したと述べています。
イスラエル当局者は通信社に対し、解放された3人はそれぞれ別々の病院に搬送される見通しだとしつつ、現地到着後の医師による診察結果によって変更される可能性もあるとしています。
イスラエル側は110人のパレスチナ人を釈放へ
今回の引き渡しは停戦合意の一環として行われており、イスラエル側は見返りにパレスチナ人受刑者・被拘束者110人を解放することになっています。
停戦は1月19日に始まっており、これまでにイスラエル人の民間人3人と女性兵士4人の計7人が解放されています。その代わりとして、イスラエルはこれまでにパレスチナ人受刑者・被拘束者290人をすでに釈放しています。
今回の3人が加わることで、人質の段階的な解放は進みつつありますが、まだ道半ばです。イスラエル側は当初、ハマスによる攻撃で250人以上が拘束されたとしています。
攻撃の翌月に行われたこれまで唯一の停戦期間中に、そのおよそ半数が解放されましたが、その後のガザ地区でのイスラエル軍の軍事作戦の中で、追加で人質が生存・死亡いずれかの形で発見されてきました。
「人質広場」に集まるイスラエル市民
イスラエル国内では、人質問題は今なお社会全体の大きな関心事となっています。テルアビブ中心部では、人質の帰還を求める活動の拠点となっている広場が「人質広場」として知られるようになっており、今回の引き渡しを前に、イスラエル市民が再び集まり始めました。
家族や友人をガザに拘束されたままの人々にとって、こうした人質交換は希望と不安が入り交じる瞬間でもあります。個々の人質の安否や解放の順番だけでなく、停戦がどこまで持続するのかという点にも注目が集まっています。
依然として約90人がガザに拘束 30人は死亡認定
イスラエル側の公式の集計によると、依然として約90人がガザに拘束されたままで、そのうち約30人は不在のまま死亡が宣告されています。今回の3人の解放後も、多くの家族が不確かな状況に置かれ続けることになります。
一方で、ガザ地区ではこれまでの軍事作戦により数万人規模のパレスチナ人が死亡し、海沿いの小さな地区の多くが瓦礫と化したとされています。人質の解放と停戦の行方は、ガザとイスラエル双方の市民の命と生活に直結する問題です。
停戦と人質問題が突きつける問い
人質の一人ひとりには名前と生活があり、その背後には家族やコミュニティの物語があります。それはパレスチナ側の受刑者や被拘束者についても同じです。
停戦合意の履行として進む人質・囚人交換は、軍事的な駆け引きであると同時に、市民を暴力の連鎖からどう救い出すかという問いでもあります。残る人質の解放と、ガザの住民を含むより多くの市民の安全をどのように両立させていくのか。国際社会と当事者双方に、その難しい選択が突きつけられています。
Reference(s):
Palestinian militants begin handover of three Israeli hostages
cgtn.com








