北部ガザに50万人超が帰還 停戦後の動きと残る不安
北部ガザ情勢をめぐり、ハマスが運営するメディア当局は、過去72時間で50万人を超える避難民が北部へ戻ったと明らかにしました。15カ月に及んだ戦闘を一時停止させる停戦合意の後、ガザ地区の地図がふたたび動き始めています。
北部ガザに50万人超が帰還
ハマスが運営するガザ地区のメディア当局によると、水曜日までの72時間で、南部および中部の各県から北部ガザとガザ市に向けて、50万人以上の避難民が戻りました。
人々は、地中海沿いを走るアル・ラシード通りと、ガザ地区を南北に縦断するサラー・アッディーン通りを通って移動しているとされています。避難からの帰還が短期間にこれほど集中するのは異例であり、現地の緊張と期待の大きさを示しています。
- 過去72時間で50万人超が北部へ移動
- 南部・中部の避難先から帰還
- アル・ラシード通りとサラー・アッディーン通りが主な経路
15カ月の戦闘を一時停止させた停戦
イスラエルは、ハマスとの停戦合意を受けて月曜日から北部への帰還を認め始めたとされています。この停戦は、これまで約15カ月続いた戦闘に「一時停止」をもたらしたと説明されています。
長期化した戦闘の後で、北部ガザに大規模な人々の流れが戻り始めたことは、現地の状況が新たな局面に入ったことを意味します。一方で、インフラの破壊や安全確保がどこまで進んでいるのか、具体的な情報は限られており、帰還した人々の生活基盤がどこまで整うのかは不透明です。
囚人交換の動きも
停戦の流れの中で、収容者の解放に向けた動きも報じられています。ハマスの軍事部門であるカッサム旅団は、木曜日にイスラエル側の拘束者3人を解放する意向を示しました。
一方、イスラエルの公共ラジオは、これと引き換えにイスラエルが110人のパレスチナ人囚人を釈放する見通しだと伝えています。こうした囚人交換は、停戦の履行状況や今後の政治的な駆け引きにも影響を与える可能性があります。
犠牲者数が示す人道的打撃
ガザの保健当局によると、過去24時間で63人の遺体が病院に運ばれました。このうち59人は瓦礫の下から収容され、2人は負傷の悪化で死亡し、新たに2人の死亡が確認されたとされています。
同当局は、2023年10月7日以降の累計の死者数が4万7,417人、負傷者数が11万1,571人に達したと説明しています。瓦礫の下から遺体が見つかり続けていることは、戦闘による被害の規模と、救助や医療体制の厳しさを物語ります。
帰還と復興をめぐる問い
北部ガザへの大規模な帰還は、一見すると「日常への一歩」にも見えます。しかし、戦闘で傷ついた街に、電気や水道、医療、教育といった基盤がどこまで戻るのかは、依然として大きな課題です。
今回の動きからは、次のような論点が浮かび上がります。
- 帰還した人々の安全と住居は十分に確保されるのか
- 囚人交換の進展が、停戦の継続や政治対話にどう影響するのか
- 高い犠牲者数を前に、どのように人道支援と復興を進めていくのか
北部ガザに戻る人々の姿は、戦闘の「後」をどう生きるのかという、重い問いを突きつけています。国際ニュースとしてのガザ情勢は、今後もしばらく世界の関心を集め続けることになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








