韓国外交・通商当局がDeepSeekへのアクセス遮断 背景に何があるのか
韓国の外交・通商当局がオンラインサービス「DeepSeek」へのアクセスを遮断したと、韓国メディアの聯合ニュース(Yonhap)が水曜日に報じました。公的機関によるデジタルツールの使い方をめぐり、あらためて議論が高まりそうです。
- 韓国の外交部と通商関連の省庁が、DeepSeekへのアクセスを遮断
- 韓国の通信社・聯合ニュースが水曜日に伝える
- 政府機関によるオンラインサービス制限の流れに、国際的な注目も集まりそうです
何が起きたのか
韓国の外交を担当する省庁と、貿易や通商政策を担う省庁が、DeepSeekと呼ばれるオンラインサービスへのアクセスを遮断しました。韓国の通信社である聯合ニュースは、水曜日、この措置について報じています。
現時点で、遮断の対象が省庁内部のネットワークに限られるのか、より広い範囲に及ぶのかなど、詳細は明らかになっていません。ただ、外交や通商を扱う中枢の官庁が、特定のデジタルサービスへのアクセスを制限したという事実そのものが、国内外で注目を集めています。
政府機関が「アクセス遮断」を選ぶ背景
今回の韓国の動きは、一つのオンラインサービスに対する措置ですが、背景には次のような論点があると考えられます。
- 情報セキュリティの懸念
外交文書や通商交渉など、機密性の高い情報を扱う省庁では、外部サービスを通じた情報流出リスクに常に神経がとがっています。 - データの取り扱いルール
入力したデータがどこに保存され、どのように分析・再利用されるのか。サービス提供側の運用が十分に把握できない場合、慎重姿勢を取る政府機関は少なくありません。 - ガバナンス(統治)の問題
職員が自由にさまざまなオンラインツールを使える環境は便利な一方で、組織としての責任ある利用ルールが求められています。
2025年現在、多くの国と地域で、オンラインサービスや新しいデジタル技術に対するルールづくりが進んでいます。今回の韓国の決定も、その流れの中で位置づけることができそうです。
利用制限はどこまで許容されるべきか
一方で、政府機関が特定のサービスへのアクセスを遮断することには、賛否が分かれる論点もあります。
- 業務効率とのバランス
便利なオンラインサービスを禁止すれば、職員の業務効率や情報収集の幅が狭まる可能性があります。 - イノベーションとの距離
新しいデジタルツールに触れる機会が減ることで、行政が技術の変化から取り残されるのではないかという懸念もあります。 - 透明性と説明責任
なぜそのサービスが遮断対象になったのか、どのような基準で判断したのかについて、一定の説明が求められます。
今回の韓国のケースは、こうした論点を改めて浮かび上がらせる例だと言えるでしょう。今後、韓国国内での議論の行方や、他の省庁・他国への波及があるのかどうかが焦点となります。
日本の私たちにとっての意味
日本でも、行政機関や企業が、特定のオンラインサービスやアプリへのアクセスを制限する例は少なくありません。セキュリティを重視するか、利便性やイノベーションを優先するか――そのバランスは常に難しい課題です。
今回のニュースは、次のような問いを私たちに投げかけています。
- 公的機関の職員は、どこまで自由にオンラインサービスを使うべきか
- 機密情報を守りつつ、新しい技術を活用するためには、どんなルールや教育が必要か
- 特定サービスの「遮断」が、将来の標準的な対応になるのか、それとも例外的な措置にとどまるのか
国境を越えて広がるデジタルツールの時代に、各国の政府がどのようなスタンスを取るのかは、ビジネスや市民生活にとっても無視できないテーマです。韓国の今回の決定は、その一つのケーススタディとして、今後もウォッチしていく価値がありそうです。
Reference(s):
S. Korean foreign, trade ministries block access to DeepSeek: Yonhap
cgtn.com








