フランス「EUは反撃へ」 トランプ大統領の新鉄鋼・アルミ関税に警告
米国のドナルド・トランプ大統領が、鉄鋼とアルミニウムのすべての輸入に新たに25%の関税を課すと表明し、欧州連合(EU)が強く反発しています。フランスの外相は、EUとして対抗措置をとる考えを明らかにし、米欧間の貿易摩擦が再び緊張しています。ロイター通信やAFP通信などの報道を総合すると、この動きに対しEU側は早くも警戒感を強めています。
トランプ大統領、新たに25%の関税を表明
トランプ大統領は日曜日、既に導入されている金属製品への関税に加え、鉄鋼とアルミニウムの全輸入に対し新たに25%の関税を上乗せすると発表しました。これは、自身の貿易政策をさらにエスカレートさせる一手と位置づけられています。
フランス外相「2018年と同じ、今回も応じる」
フランスのジャン=ノエル・バロ外相は、今週月曜日に仏民放TF1の番組でインタビューに応じ、EUとして米国の動きに「もちろん」対応すると強調しました。
バロ外相は、フランスと欧州のパートナーは自らの利益を守るため、米国の関税の脅しに対して躊躇すべきではないと指摘しました。また、2018年にもトランプ氏が同様の関税措置を打ち出し、その際にEUが対応したことに触れ、今回も再び応じる考えを示しました。
さらにバロ外相は、どの分野をEUの対抗措置の対象とするかは欧州委員会が決定すると説明しました。そのうえで、欧州委員会は必要になればいつでも措置を発動できる態勢にあるとし、「その時は来た」と述べました。加えて、「EUとの商業戦争を始めることは誰の利益にもならない」と述べ、米国側に自制を求めました。
欧州委員会「正式通知がなければ対応しない」
同じく月曜日、EUの行政機関である欧州委員会も声明を発表しました。声明によりますと、委員会は現時点で米国側から追加関税に関するいかなる正式な通知も受け取っていないとしています。
欧州委員会は、詳細や書面による説明のない「大まかな発表」に対しては反応しない姿勢を示しました。そのうえで、EUとしては自らの輸出に関税を課す正当な理由は見当たらないとし、欧州の企業、労働者、消費者の利益を守るため、不当な措置には対応すると強調しました。
なぜこの国際ニュースが重要なのか
今回の関税方針とEUの反応は、2025年の国際経済と欧米関係にとって重要な意味を持ちます。鉄鋼やアルミニウムは、自動車や建設、機械など多くの産業の基礎素材であり、貿易制限は広い分野に影響を及ぼす可能性があるためです。
主なポイントを整理すると、次の3点が見えてきます。
- 米国が追加関税を実際に導入すれば、EUから米国への鉄鋼・アルミ輸出の採算が悪化し、サプライチェーンの見直しを迫られる可能性があります。
- EUは2018年にも対応した経験があり、今回も特定の分野を対象にした対抗措置が検討される可能性があります。
- 双方が報復と対抗措置を重ねれば、「商業戦争」と呼ばれる関税の応酬となり、企業や消費者にとって不利益が拡大するリスクがあります。
これからの注目ポイント
この国際ニュースをフォローするうえで、今後の注目点は次のような点です。
- 米国がEU向け関税の詳細をどのような形で正式に通知するのか。
- 欧州委員会が、どの産業や製品をEUの対抗措置の対象とするかをどのように判断するのか。
- 米欧が交渉や対話を通じて、緊張のエスカレーションを回避できるかどうか。
今回の動きは、関税という一見テクニカルなテーマの裏側に、通商政策をめぐる力学や政治的メッセージが交錯していることを示しています。表向きの数字だけでなく、各国や地域がどのようなスタンスをとるのかに注目が集まりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








