セルビア首相が辞任、30日以内に新政権か総選挙か
セルビアの国会は水曜日、ミロシュ・ヴチェヴィッチ首相の辞表を正式に受理しました。これにより、同国は30日以内に新たな政府を発足させるか、解散・総選挙に踏み切るかという重要な選択を迫られています。
何が起きたのか
今回の動きは、セルビアの政局にとって大きな転換点となっています。与党のセルビア進歩党を率いるヴチェヴィッチ氏は、今年1月28日に首相を辞任しました。
辞任の背景には、昨年11月に北部ノヴィサドの鉄道駅で起きた屋根の崩落事故があります。この事故では15人が死亡し、その後、事故の原因や責任を巡って抗議デモが発生しました。ヴチェヴィッチ氏の辞任は、こうした抗議の動きに続く形で行われました。
30日ルールが意味するもの
国会が辞表を正式に受理したことで、セルビアには「30日以内に新政府か、さもなくば総選挙」という期限が生まれました。この期間内に、新たな首相を中心とする内閣を組閣できなければ、国民に再び信を問う可能性があります。
与党・セルビア進歩党が議会内で多数派を維持していることから、まずは党内で後継の首相候補を調整し、新政権の樹立を目指す展開が想定されます。一方で、事故対応への不満や抗議の声が根強い場合、野党や市民からは総選挙を求める圧力が強まる余地もあります。
事故と政治責任、市民の不信
ノヴィサドの駅で起きた屋根崩落事故は、単なるインフラ事故にとどまらず、政治への不信を象徴する出来事となりました。15人もの命が失われたことに加え、「なぜ防げなかったのか」「誰が責任を取るのか」といった疑問が市民の間で噴き出しました。
その不満が抗議デモという形で可視化され、最終的に首相の辞任につながったことは、「安全対策」と「説明責任」が現代政治においてどれほど重いテーマになっているかを物語っています。
セルビア政局の行方は
今後数週間のあいだに何が決まるのかによって、セルビアの政治の風景は大きく変わる可能性があります。
- 与党が新たな首相を擁立し、現行路線を維持するのか
- 抗議の高まりを背景に、早期の総選挙に踏み切るのか
- 事故をめぐる責任の取り方が、政治への信頼回復につながるのか
いずれのシナリオでも、ノヴィサドの事故で亡くなった人々と、その家族や市民の声が置き去りにされないことが重要です。
遠くの国のニュースを自分ごとに
セルビアの首相辞任というニュースは、日本から見ると遠い国の出来事に感じられるかもしれません。しかし、重大事故をきっかけに政治の責任が問われ、政権の行方が左右されるという構図は、多くの国に共通するものです。
私たちの生活インフラを誰が、どのような基準で守っているのか。事故が起きたとき、政府はどこまで情報を開示し、どう責任を取るのか。セルビアのケースは、そうした問いを改めて突きつけています。
今後の30日間でどのような判断が下されるのかは、セルビア国内の政治プロセスによって決まりますが、市民の声がどこまで反映されるのかという点は、国境を越えて注目しておきたいポイントと言えるでしょう。
Reference(s):
Serbian PM's resignation triggers 30-day deadline for new government
cgtn.com








