ガザ南部ナセル病院を空爆 イスラエル軍がハマス幹部殺害と発表
ガザ南部ナセル病院を空爆 イスラエル軍がハマス幹部殺害と発表
ガザ南部ハンユニスのナセル医療コンプレックス(ナセル病院)で、イスラエル軍の空爆によりハマスの政治局メンバー、イスマイル・バルフーム氏を含む少なくとも5人が死亡したと、パレスチナ側の医療筋や目撃者が伝えています。
救急棟を狙ったドローン攻撃
地元の情報提供者や目撃者によると、イスラエル軍のドローンがナセル医療コンプレックス内の救急棟2階、外科部門があるフロアを少なくとも1発のミサイルで攻撃し、大きな火災が発生しました。
- 攻撃の標的となったのは、患者や負傷者が収容されていた救急棟の建物でした。
- 医療関係者は、バルフーム氏を含む5人の遺体を直ちに収容したと説明しています。
- このほかにも多数の負傷者が発生し、一部は重体とされています。
パレスチナ側「患者がいる外科棟を攻撃」
ガザ地区の保健当局は夕方の声明で、イスラエル軍が「多くの患者や負傷者が収容されていたナセル医療コンプレックス内の外科棟を標的にし、大規模な火災が起きた」と非難しました。
その後、ハマスも声明を出し、政治局メンバーのイスマイル・バルフーム氏が攻撃当時、病院の病棟で治療を受けている最中だったとして、同氏の死亡を認めました。
イスラエル側「ナセル病院内で活動していたキーメンバーを標的」
一方、イスラエル軍と国内治安機関シンベトは共同声明で、ガザ南部のナセル病院コンパウンドに対して攻撃を行い、「同施設内で活動していたハマスの重要人物」を標的にしたと発表しました。
声明では、この人物の名前や肩書は明らかにされていませんが、イスラエル側は次のように説明しています。
- 攻撃対象はハンユニスのナセル病院コンパウンド内で活動していた「主要なハマス戦闘員」だったとしています。
- 周辺環境への被害を可能な限り抑えるため、「広範な情報収集に基づき、精密誘導兵器を用いて攻撃を行った」と強調しています。
ガザ第2の規模の病院、繰り返し攻撃の対象に
ナセル医療コンプレックスは、ガザ地区で2番目に大きい病院とされ、2023年10月7日以降、イスラエル軍の攻撃を複数回受けていると伝えられています。
医療体制が逼迫するガザ南部で、主要な医療施設が損傷を受けることは、重傷者の治療や慢性疾患のケアに直接影響し、現地の医療現場に深刻な負担を与えます。
医療施設への攻撃が問うもの
国際人道法では、負傷者や病人を治療する医療施設は特別に保護されるべき存在とされています。一方で、交戦当事者が「軍事目的で利用されている」と主張するケースもあり、今回のように病院が攻撃対象となるたびに、国際社会の中で激しい議論が生まれます。
ナセル医療コンプレックスをめぐる今回の空爆は、武装勢力の拠点とされる場所を狙う軍事作戦と、市民の生命線である医療施設を守るべきだという価値観が、どう折り合いをつけるのかという難しい問いを突きつけています。
病院という「最後の安全地帯」が戦闘の場になってしまったとき、何を優先すべきなのか。ガザのニュースは、遠く離れた私たちにも、その問いを静かに投げかけています。
Reference(s):
Israeli army kills Hamas politburo member in Gaza hospital attack
cgtn.com








