米ロが黒海停戦で12時間協議 リヤドで前進か、共同声明へ
リード:サウジアラビアの首都リヤドで、米ロが黒海での限定的な停戦をめぐり12時間に及ぶ協議を行い、近く共同声明が発表される見通しです。ウクライナ情勢と黒海の海上交通の行方に大きな影響を与え得る国際ニュースとして注目されています。
リヤドで12時間の米ロ協議、黒海の海上停戦が焦点
ロシアと米国の当局者は月曜日、サウジアラビアの首都リヤドで12時間にわたる協議を行いました。焦点となったのは、キーウとモスクワの間で黒海に限定した停戦を実現するための、比較的範囲の狭い提案です。
その前日の日曜日には、ウクライナと米国の当局者が同じリヤドで約5時間の協議を行い、エネルギーインフラを中心とする課題について意見交換しました。黒海での停戦構想は、こうした一連の会合の流れの中で検討が進められています。
共同声明は火曜日に公表へ、双方から前向きなシグナル
ロシアの通信社は、協議に詳しい関係者の話として、米ロ協議に関する共同声明が火曜日に公表される予定だと伝えています。ホワイトハウスの関係者も、リヤドでの協議が前進していると述べ、近い将来に前向きな発表が見込まれるとしています。
ロシア代表団も、協議を終えた後の心境を問われた際に「良い」と応じたと報じられており、少なくとも交渉の雰囲気そのものは悪くないことがうかがえます。
一方で、クレムリンのペスコフ報道官は、今回の協議で文書への署名は行わないと説明しており、合意があったとしても、まずは政治的なメッセージや枠組みの確認にとどまる可能性があります。
協議の論点は領土や境界線、発電所の所有権
アメリカのトランプ大統領は、今回の交渉のテーブルに載っている議題として、領土問題、線引きのあり方(境界線)、発電所などエネルギー関連施設の所有権を列挙しました。これは、黒海での停戦構想が、軍事行動の一時停止にとどまらず、地域の支配権やインフラ管理といったより根の深い問題にも踏み込んだものであることを示しています。
なぜ黒海の海上停戦が重要なのか
ホワイトハウスは、サウジアラビアでの協議の初期目標は黒海での海上停戦を確保し、船舶の自由な航行を取り戻すことだと説明しています。黒海は穀物やエネルギー資源などを運ぶ国際的な海上輸送ルートとして重要であり、その安全確保はウクライナやロシアだけでなく、周辺の国々や世界の市場にとっても大きな関心事です。
想定される海上停戦には、例えば次のような意味があります。
- 軍事行動の一時停止によって、商船や民間船舶の通行を安全にすること
- 港湾施設やエネルギーインフラへの攻撃リスクを下げること
- より広範な停戦や政治的解決につなげるための試験的なステップとなること
先行きは不透明、注視したいポイント
ただし、黒海での停戦がどの範囲を対象とするのか、どのような形で監視し履行を担保するのかといった具体像は、現時点では明らかになっていません。また、海上での停戦が、ウクライナ国内の陸上戦闘にどのような影響を与えるのかも見通せない状況です。
今後、注目すべきポイントとしては、次のような点が挙げられます。
- 共同声明の文言に、どこまで具体的な約束や行動規範が盛り込まれるのか
- キーウとモスクワが、提示された枠組みにどの程度コミットし、実際の停戦措置に踏み出すのか
- その他の関係国や国際機関が、停戦の監視や保証にどう関与するのか
今回のリヤドでの米ロ協議は、ウクライナをめぐる戦争の一部を限定的にでも凍結しようとする動きとして、今後の国際秩序やエネルギー安全保障を考えるうえで重要な試金石になり得ます。火曜日に予定される共同声明の内容と、それに対する各当事者の反応を注意深く見守る必要があります。
Reference(s):
cgtn.com








