キューバのエネルギー危機 中国製太陽光発電所50カ所で1000MW増強へ video poster
深刻な停電と燃料不足に直面するキューバで、エネルギー危機を和らげる動きが加速しています。中国製の太陽光発電設備を使ったソーラーパーク50カ所の建設計画が進み、2025年中に約1000メガワット(MW)の発電能力を追加する見通しだと、中国の国際メディアCGTNのルイス・チリノ記者が伝えています。
頻発する停電と燃料不足、日常生活への影響
キューバではここ最近、電力不足による計画停電や突発的な停電が頻発しているとされています。家庭では冷蔵庫やエアコン、照明が何度も止まり、飲食店や小売店なども営業に打撃を受けています。
ガソリンやディーゼル燃料の供給も不安定で、バスやタクシーなど公共交通の運行にも影響が出ているとされます。エネルギー危機は、家計だけでなく経済活動全体を大きく制約する要因となっています。
中国製ソーラーパーク50カ所計画とは
こうした中で注目されているのが、中国の支援を受けて進む太陽光発電プロジェクトです。キューバは、中国製の設備を導入したソーラーパークを島内各地に50カ所建設する計画を進めており、今年(2025年)中に合計約1000MWの発電能力を増やすことを目標としています。
1000MWという規模は、キューバの電力事情を押し上げるうえで無視できない数字です。太陽光発電は燃料を必要としないため、燃料輸入に依存する火力発電のリスクを下げる効果も期待されています。
太陽光発電がもたらす3つのメリット
ソーラーパークの整備には、次のようなメリットがあると考えられます。
- 燃料不足の影響を受けにくい安定した電源を確保できる
- 発電コストの長期的な低減につながりやすい
- 再生可能エネルギーの比率が高まり、環境負荷を抑えられる
中国とキューバのエネルギー協力の意味
今回のプロジェクトは、エネルギー分野における中国とキューバの協力関係を象徴する動きでもあります。中国製の太陽光発電設備を活用することで、キューバは初期投資や技術面での支援を受けながら、電力インフラの近代化を図ることができます。
再生可能エネルギーは、気候変動対策とエネルギー安全保障を両立させる手段として、世界各地で重視されています。燃料価格や供給の変動に左右されにくい電源を増やすことは、島国であるキューバにとって特に重要です。
市民の暮らしはどう変わるか
ソーラーパークが計画どおり稼働すれば、長時間の停電が減り、冷蔵庫や医療機器、通信など、生活と安全に直結するインフラが安定しやすくなります。企業にとっても、電力の予見可能性が高まることで、生産計画や投資判断がしやすくなると考えられます。
一方で、太陽光発電は天候に左右される面もあり、蓄電設備や送電網の整備とあわせて進めることが課題となります。それでも、燃料不足が続く状況では、再生可能エネルギーを増やすことが現実的な選択肢のひとつといえるでしょう。
これから注目したいポイント
キューバのエネルギー危機と中国との協力は、今後も国際ニュースとして注目されそうです。読者として追いかけておきたいポイントを整理すると、次のようになります。
- ソーラーパーク50カ所の建設ペースと、実際に稼働する時期
- 1000MWの増強が停電の頻度や時間にどの程度影響するのか
- 太陽光以外のエネルギー源との組み合わせや、送電網の整備状況
- 他の国・地域でも同様の協力モデルが広がるかどうか
深刻なエネルギー危機に直面するキューバにとって、中国との太陽光発電協力は「今をしのぐ」対策であると同時に、中長期的なエネルギー転換への一歩でもあります。2025年の動きを追いながら、エネルギーと外交がどのように結びついていくのかを考えるきっかけにしたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








