トランプ再選後100日 米国経済と株式市場の浮き沈み video poster
トランプ大統領が2期目の就任時に掲げたのは、アメリカの人々をより豊かにするという約束でした。しかし、就任から最初の100日間で、米国経済と株式市場の景色は大きく揺れ動いています。本稿では、その経済の浮き沈みを国際ニュースの視点から整理します。
トランプ再選後100日で何が起きたのか
トランプ大統領の2期目は、期待と不安が入り混じる形で始まりました。1月時点で、米国は先進国の中で最も明るい成長見通しを持つ国と見られていましたが、その後の展開は必ずしも一方向ではありません。
中国の国際ニュースチャンネルCGTNのオーウェン・フェアクラフ記者は、この期間の米国経済を「経済の浮き沈み」と表現し、トランプ政権の最初の100日が市場にもたらした影響を伝えています。
1月時点では先進国で最有望の成長期待
2025年の年初、米国経済は世界の中でも高い成長が見込まれていました。力強い消費と企業活動への期待が重なり、多くの投資家は米国に資金を向けていました。
この時点での前提はシンプルでした。トランプ大統領が公約した減税や規制緩和、雇用拡大によって、アメリカの人々の懐が温まり、その結果として経済全体も押し上げられるというストーリーです。
アメリカ・ファーストの大統領令が生んだ揺らぎ
ところが、就任後に次々と打ち出されたアメリカ・ファーストを掲げる大統領令や政策は、市場に別のメッセージも送りました。狙いは国内産業や雇用を守ることですが、同時に貿易や企業活動のルールが大きく変わるかもしれないという不確実性も高めました。
その結果、米国株式市場では、一時的にせよ「アメリカが自らの市場で出遅れているのではないか」という見方が広がりました。アメリカ・ファーストを掲げた行動が、皮肉にも株式市場ではアメリカ・ラストにつながりかねないという逆説です。
株式市場が映し出す逆説
株式市場は、将来の利益や成長への期待を先取りする場です。政策そのものよりも、その政策が企業活動や国際関係にどのような影響を与えるかという「読み」に敏感に反応します。
- 政策の方向性が大きく変わるシグナルが出ると、投資家は一時的にリスクを避けようとします。
- 国内優先の色合いが強まると、国際的なサプライチェーンや投資の流れに影響が出る可能性が意識されます。
- その結果、短期的には株価が乱高下し、実体経済とのギャップが広がることもあります。
トランプ政権2期目の最初の100日間は、このような市場の反応が凝縮された期間だったといえます。期待が一気に高まった分だけ、政策の中身やスピードに対する失望や戸惑いも、株価の動きとして表面化しやすくなりました。
投資家と市民が見ておきたいポイント
今回の動きから見えてくるのは、政治と経済、特に市場との距離の近さです。選挙で掲げられたスローガンや公約が、就任後の具体的な行動にどうつながるのか。その過程を、市場はリアルタイムで評価し続けます。
- 華やかな経済成長の見通しが語られていても、その実現には時間がかかること
- 短期的な市場の反応は激しくても、それが長期的なトレンドと一致するとは限らないこと
- 国内優先の政策が、国際市場との関係を通じて自国の株式市場にも跳ね返る可能性があること
トランプ大統領が掲げた「アメリカの人々をより豊かにする」という約束は、今後数年をかけて本当に実現できるのかどうかが問われていきます。最初の100日間は、その問いに対する市場からの最初の反応だったと見ることができます。
米国経済の動きは、日本を含む世界の経済や市場にも大きな影響を与えます。ニュースの見出しだけで判断するのではなく、その背景にある政策と市場の相互作用に目を向けることで、次の一手をより冷静に考えることができそうです。
Reference(s):
cgtn.com







