米国社会保障事務所で深刻な人手不足 待ち時間増加と閉鎖懸念【国際ニュース】 video poster
米国の社会保障事務所で人手不足が深刻化し、窓口の待ち時間が大幅に伸びたり、将来的な事務所閉鎖への不安が広がったりしています。こうした状況に抗議する人々が、2025年の国際労働者デーに行動を起こしたと伝えられています。本記事では、この国際ニュースを日本語で整理し、何が起きているのかを考えます。
全米の社会保障事務所で進む人手不足
米国各地の社会保障事務所では、職員数が足りず、業務に支障が出ているとされています。社会保障事務所は、年金や障害給付など、人々の生活を支える制度の手続きや相談窓口を担う重要な公共サービスです。
しかし現在、必要な人員が確保できていないために、窓口対応が追いつかず、利用者が長時間待たされるケースが増えていると伝えられています。職員一人ひとりにかかる負担も重くなり、現場の疲弊も懸念されます。
背景にあるトランプ政権期のコスト削減
今回の深刻な人手不足の背景には、トランプ政権期に導入されたコスト削減策があるとされています。政権時代に行われた経費削減の影響が、2025年現在も続いている形です。
一般に、こうしたコスト削減策は、人件費の抑制や新規採用の抑制につながりがちです。その結果、退職や異動で人員が減っても、十分な補充が行われず、時間をかけてじわじわと現場の人手不足を深刻化させていきます。今回の社会保障事務所の状況も、そうした長期的な影響の一つと見ることができます。
長くなる待ち時間と事務所閉鎖への不安
人手不足の直接的な影響として、利用者の待ち時間が伸びていることが挙げられます。報道によれば、社会保障事務所では待ち時間の増加に加え、一部の事務所が将来的に閉鎖される可能性への懸念も出ているとされています。
この状況は、特に次のような人々にとって負担になりやすいと考えられます。
- 高齢者や障がいのある人など、長時間の移動や待ち時間が体力的に厳しい人
- 仕事を休んで窓口に行く必要がある現役世代
- オンライン手続きに慣れておらず、対面でのサポートが欠かせない人
事務所の閉鎖が現実になれば、利用者はより遠くの窓口まで移動しなければならず、社会保障制度へのアクセスが一段と難しくなるおそれがあります。
マイアミから見える現場の姿
フロリダ州マイアミから現地を取材したニッツァ・ソレダッド・ペレス記者は、社会保障事務所の人手不足の影響が、現地の住民に直接及んでいる様子を伝えています。
マイアミのような大都市では、利用者数が多い一方で職員が足りず、限られた人数で多くの相談や手続きをこなさなければならない状況になっているとみられます。こうした現場の緊張状態が続けば、職員の疲労や離職が進み、さらなる人手不足を招く悪循環に陥る可能性もあります。
国際労働者デーで高まる行動要求の声
人手不足とサービス低下への不安が広がる中、国際労働者デーである5月1日には、状況の改善を求める抗議行動が行われたと報じられています。労働者の権利や公共サービスの重要性を訴えるこの日に、社会保障事務所の問題が焦点の一つとなった形です。
抗議に参加した人々は、政府に対して何らかの「行動」を求めています。その背景には、行政の効率化やコスト削減が優先される一方で、公共サービスを支える人員と利用者の安心が後回しにされているのではないか、という危機感があります。
効率化と公共サービスをどう両立させるか
今回の米国社会保障事務所の人手不足問題は、多くの国や地域が直面する問いを映し出しています。それは「財政の効率化」と「人への投資」をどうバランスさせるかという問題です。
行政サービスを効率化すること自体は重要ですが、人を減らしすぎれば、必要な支援を必要な人に届ける力が弱まります。特に社会保障のように、生活の土台を支える公共サービスでは、その影響が生活不安として直接あらわれます。
日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、この問題は決して遠い世界の話ではありません。少子高齢化や財政負担が課題となる中で、どのように公共サービスの現場を支え、利用者が安心してアクセスできる体制を保つのか。米国の社会保障事務所で起きていることは、その問いをあらためて考えるきっかけになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








