ロシア・ウクライナ直接協議 誰が参加し何が話し合われるのか video poster
ロシア・ウクライナ直接協議、イスタンブールで再開へ
ロシアとウクライナの代表団が、トルコ・イスタンブールでの直接協議に向けて動き出しました。2022年3月以来となる本格的な対面形式の協議で、紛争の出口を探る重要な場になるとみられます。
プーチン大統領が代表団を承認
ロシア大統領府の発表によりますと、プーチン大統領は水曜日、イスタンブールで行われるウクライナとの協議に臨むロシア代表団の構成を正式に承認しました。これは、日曜日(5月15日)に出した声明で、トルコの都市での直接交渉の再開を提案した流れを受けたものです。
今回の代表団は、2022年の交渉にも関わったメンバーを含む顔ぶれで固められています。
- ウラジーミル・メジンスキー大統領補佐官(代表団トップ、2022年交渉にも参加)
- ミハイル・ガルジン外務次官
- イゴール・コスチュコフ参謀本部情報総局長
- アレクサンドル・フォミン国防次官(2022年交渉にも参加)
このほか、軍事や安全保障などの分野の専門家4人も、協議に参加することが承認されています。
ウクライナ側:ゼレンスキー氏は「プーチン出席なら参加」
一方のウクライナ側代表団のメンバーは、現時点では公表されていません。ただし、ウクライナ当局者は通信社に対し、ゼレンスキー氏がトルコに向かっていると述べています。
ゼレンスキー氏自身はこれまで、プーチン大統領が協議に出席する場合にのみ、自らも交渉に参加すると表明してきました。そのため、今回のイスタンブール協議で両首脳が同じテーブルにつくかどうかが、大きな焦点となります。
米国も関与:ルビオ国務長官らがトルコ入り
ロシアとウクライナの協議には、米国も深く関与しています。米国代表団には、マルコ・ルビオ国務長官のほか、スティーブ・ウィトコフ氏とキース・ケロッグ氏という上級特使が含まれています。
ウクライナのアンドリー・スィビハ外相は木曜未明、ルビオ国務長官と会談したと明らかにしました。スィビハ氏は、この場でゼレンスキー氏の和平ビジョンを共有し、「この重要な一週間に向けて立場を調整した」としています。
米国務省も火曜日の時点で、今回のロシア・ウクライナ協議を「和平を実現するための重要な機会」と位置づけるコメントを発表しています。
何が話し合われるのか
具体的な議題は明らかにされていないものの、各国の発言から、少なくとも次のような論点が中心になるとみられます。
- 戦闘の停止や停戦の枠組み
- 安全保障体制や将来の衝突防止策
- 被害を受けた地域の復興や人道支援
スィビハ外相が強調したゼレンスキー氏の「和平ビジョン」がどのような形でテキスト化され、ロシア側とすり合わせられるのかが、一つの注目点です。
約3年ぶりの直接協議が持つ意味
今回のイスタンブールでの協議が実現すれば、2022年3月以来、およそ3年ぶりにモスクワとキーウの代表団が直接向き合う場となります。
これまでの数年にわたり、現地では激しい戦闘が続き、外交的な対話のチャンネルは限られてきました。そのなかで、ロシア、ウクライナ、そして米国の高官が一つの都市に集まり、和平に向けた選択肢を探る場が設けられたという事実自体が、紛争の行方を考えるうえで重要なシグナルといえます。
一方で、長期化した戦闘で積み重なった不信や、領土、安全保障をめぐる立場の違いは依然として大きいままです。イスタンブールでの協議は、すべてを一度で解決する場ではなく、今後の交渉プロセスの入口を形作れるのかどうかが問われる局面だといえるでしょう。
私たちが見ておきたいポイント
ニュースを追う私たちにとって、次の点を意識しておくと、今後の報道が立体的に見えてきます。
- プーチン大統領とゼレンスキー氏が、同じ場に姿を見せるかどうか
- ロシア側代表団の顔ぶれに変化が出るか、あるいは2022年からどこまで連続性があるのか
- 米国がどの程度、協議の内容や形式に影響力を行使するのか
- イスタンブールの協議後も、継続的な対話の枠組みが維持されるかどうか
ロシア・ウクライナ情勢は、エネルギー価格や食料安全保障などを通じて、日本を含む世界経済にも波及しています。イスタンブールでの直接協議が、どのような形で次の一歩につながるのか、慎重に見守る必要があります。
Reference(s):
Russia-Ukraine talks: Who will attend? What will they discuss?
cgtn.com








