メキシコ海軍帆船がブルックリン橋に衝突 2人死亡・多数負傷
米ニューヨークのブルックリン橋で、メキシコ海軍の帆船が橋に衝突し、2人が死亡、複数が負傷する事故が起きました。観光名所として知られる橋と国際訓練船が関わった重大事故として、世界の注目を集めています。
土曜夜、灯りをまとった帆船が橋に接触
ニューヨーク市のエリック・アダムズ市長によると、事故は土曜日の夜、イースト川を航行していたメキシコ海軍の練習帆船「クアウテモック」が、マンハッタンとブルックリンを結ぶブルックリン橋に衝突して発生しました。
船はライトや巨大なメキシコ国旗で飾られており、マンハッタン側に近い位置で橋の下をくぐろうとしましたが、約45メートルあるマストがアーチ型の橋の高さを超えていたため、上部が橋に当たり、折れ落ちたとされています。
2人死亡・複数負傷 乗員は水中には落下せず
アダムズ市長はSNS「X」で、「乗員277人のうち19人が負傷し、そのうち2人が重体、さらに2人がけがのため死亡した」と明らかにしました。
一方、メキシコ海軍は、船上で22人が負傷し、このうち19人がニューヨーク市内の病院で治療を受けており、3人が重傷だと発表しました。いずれの発表でも、死傷者が出たことと多数が手当てを受けている点では一致しています。
警察当局によると、海に転落した人はおらず、負傷者はいずれも船内でけがをしたということです。事故直後には、白い制服を着た海軍士官候補生たちが、マストの横木からぶら下がるような状態になっている様子も確認されています。
橋の下で人々が走って避難 交通は一部再開
現場近くで撮影された動画には、ブルックリン橋の橋脚付近で、巨大な帆船が橋にぶつかり、その後岸側に向かって進路を変える様子が映っていました。ニューヨークの観光スポットとして知られるサウスストリート・シーポート周辺では、驚いた通行人が走って避難する姿も見られました。
ブルックリン橋は1883年に完成した歴史的な吊り橋で、かつては世界最長の吊り橋として知られていました。ニューヨーク市の交通当局によると、橋自体に大きな損傷は確認されておらず、予備的な点検の後、車両の通行は両方向で再開されたということです。
メキシコ側の対応と帆船の航海計画
メキシコ外務省は、駐米メキシコ大使らが事故に巻き込まれた士官候補生らを支援し、現地当局と連携して対応していると明らかにしました。
練習帆船クアウテモック号は、1981年にスペインのビルバオで建造された船で、ニューヨークのサウスストリート・シーポート博物館が今回の寄港を共催していました。一般市民も公開時間中は船内を見学できる予定で、訪問は土曜日の夕方に終了するスケジュールだったとされています。
ニューヨーク市警の担当者によれば、事故当時、船はニューヨークを出港し、次の寄港地であるアイスランドへ向かう途中だったということです。担当者は、事故原因について「機械的な問題」があった可能性に言及していますが、詳細は明らかにしていません。
大都市の水辺と安全をどう両立させるか
人気観光地であるブルックリン橋と、国際的な訓練航海に使われる帆船が同じ水域を共有するなかで起きた今回の事故は、都市の河川空間をどのように安全に管理するかという課題を改めて浮き彫りにしました。
橋の構造に大きな被害が出なかったことは不幸中の幸いでしたが、人命が失われ、多くの負傷者が出た事実は重く受け止める必要があります。今後、詳しい原因究明と再発防止策の検討がどこまで進むのか、国際ニュースとして引き続き注視したいところです。
Reference(s):
Mexican Navy tall ship crashes into Brooklyn Bridge, killing 2
cgtn.com








