イランと米国の間接協議、第5回は「最も専門的」 核問題で慎重な前進
イランの核問題と米国の制裁をめぐる間接協議で、第5回となる会合がローマで行われ、イラン側は「これまでで最も専門的なラウンドの一つ」と評価しました。複雑な争点を抱えつつも、対話のチャンネルが現時点で維持・強化されていることが今回の特徴です。
第5回イラン・米国間接協議とは
イランの外務大臣セイエド・アッバス・アラグチ外相は、ローマで開かれた第5回のイラン・米国間接協議について「これまでの中でも最も専門的なラウンドの一つだった」と述べました。会合は同日に約3時間にわたり行われました。
アラグチ外相によると、今回の協議を通じて「米国側は、現時点でわたしたちの立場をこれまでよりもよく理解するようになっている」との認識を示しています。協議は第三国を介した形で行われ、直接対話ではない点も引き続き特徴です。
議題はイランの核計画と米国の制裁
今回の間接協議の主なテーマは、テヘランの核計画と、米国による対イラン制裁の解除です。これまで4回の間接協議がオマーンの仲介で行われており、そのうち3回はオマーンの首都マスカット、1回はローマで開かれてきました。今回の第5回会合もその流れを受けたものです。
アラグチ外相は、協議ではさまざまな案が議論され、両者がそれぞれ持ち帰って検討を続けることで一致したと説明しました。次回の会合では、両者が新たな解決策を受け入れることができれば、「一定のレベルまで詳細に踏み込む」段階に入る可能性があるとしています。
米国は濃縮活動の完全停止を要求、イランは拒否
一方で、最近になって米国側の高官は、イランに対しウラン濃縮を完全に停止するよう繰り返し求めています。これに対しテヘランは、この要請を明確に拒否しており、核心部分での隔たりは依然として大きい状況です。
アラグチ外相は、こうした対立点が残る中でも、「現在、合理的な道筋を進んでいるという事実自体が一種の進展だ」と述べ、短期間での合意には慎重な見通しを示しました。協議の複雑さから、2〜3回のラウンドで結論に達することはないだろうとも語っています。
「落ち着いた、専門的な雰囲気」での協議
イラン外務省のエスマイル・バーガイ報道官も、SNSプラットフォームXへの投稿で、第5回協議は「落ち着いた、専門的な雰囲気」で行われたと報告しました。次回ラウンドの日程と開催地は、今後調整のうえ発表される見通しです。
仲介役を務めるオマーンのバドル・アルブサイディ外相も、Xに「いくつかの進展はあったが、決定的な結果には至っていない」と投稿し、慎重ながら前向きなトーンで協議の現状を伝えています。
今回の協議が示した3つのポイント
今回の第5回間接協議から見えてくるポイントを、国際ニュースの視点から整理すると次の3つです。
- 核心的な争点は残るものの、イランと米国が対話の枠組みを維持していること
- 当事者・仲介国の発言から、協議が感情的な対立ではなく、比較的冷静で専門的なレベルで行われていること
- 具体的な合意には至っていないが、次のラウンドで「詳細」に踏み込む可能性が語られていること
今後の焦点は「次のラウンド」
次回の協議では、今回議論された複数の案をもとに、どこまで具体的な条件や段取りに踏み込めるかが鍵となります。特に、ウラン濃縮をめぐる要求と、制裁解除のタイミングや範囲がどのようにすり合わせられるのかが注目点です。
中東情勢やエネルギー市場にも影響し得るイラン核問題をめぐる国際ニュースとして、今後発表される次回協議の日程と場所、その後の各当事者の発言を追っていく必要があります。短期決着は見込みにくいものの、イラン側が「合理的な道筋」と表現した対話プロセスがどこまで続き、どのような形で実を結ぶのかが、2025年の重要な観測点となりそうです。
Reference(s):
Iran says fifth round of U.S. talks is 'most professional' so far
cgtn.com








