ベトナム国会が行政区画再編を承認 63省市を34に統合
ベトナム国会、全国の省・市を大規模統合へ
ベトナム国会は木曜日、全国の行政区画を再編する決議を正式に採択しました。省・市レベルの行政単位は現行の63から34へと大幅に削減され、行政改革と財政効率化を同時に進めるねらいがあります。
63省市が34行政単位に 6中央直轄市と28省
国営ベトナム通信(Vietnam News Agency)によると、今回の決議では、省レベルの行政単位を抜本的に見直し、統合を進める方針が示されました。
- 現在の省・市レベルの行政単位:63
- 再編後の行政単位:34(6つの中央直轄市と28の省)
- 52の省を統合して、新たに23の行政単位を設置
- 決議は採択と同時に法的効力を発生
政府は、各地域の現在の状況や開発の方向性を踏まえて統合案を作成しており、そうした条件に応じた再編とされています。
公務員約25万人削減へ 2026〜2030年に190兆ドン節約見込み
公式統計によれば、再編対象となる地方政府には、現在およそ44万7,000人の公務員が所属しています。行政区画の見直しに伴い、これらの人員配置や給与枠は、新しい境界に合わせて再検討されます。
行政再編後、ベトナムは中央政府と地方(省・市)の二層制に移行し、公務員を約25万人削減する計画です。これにより、2026年から2030年にかけて、合計で190兆ベトナムドン超の支出削減が見込まれています。
人件費の抑制だけでなく、組織の重複を減らし、意思決定のスピードを上げる狙いもあるとみられます。
新しい地方政府は7月1日から本格始動
新たに統合された行政単位での地方政府は、7月1日から本格的に業務を開始する予定です。それまでの移行期間中は、中央政府が具体的な移行措置を指示し、制度や組織の重複、職員配置などの課題に対応していくとされています。
住民サービスの中断を避けるためには、次のような点が焦点になりそうです。
- 統合前後での公共サービスの継続性をどう確保するか
- 異なる行政運営スタイルを持つ地域同士の調整
- 公務員の配置転換や退職に伴う社会的影響への対応
ベトナムの行政改革が示すもの
今回の行政区画再編は、財政負担の軽減と行政効率の向上を目指す大規模な試みです。一方で、統合によって地方の「顔」が変わり、住民のアイデンティティや地域間格差への懸念が生じる可能性もあります。
公務員25万人削減や二層制への移行は、数字だけ見ると大胆なスリム化策です。今後は、
- 行政サービスの質が維持・向上するのか
- 財政節約が教育・医療・インフラなどにどのように再配分されるのか
- 地方の声を中央がどのように吸い上げる仕組みを整えるのか
といった点が注目されます。
今回のような大規模な行政改革は、アジアの他の国や地域にとっても、行政の効率化や財政健全化を考えるうえで一つの参考事例となり得ます。
Reference(s):
Vietnam's National Assembly approves provincial merger resolution
cgtn.com







