イスラエルとイランが相互ミサイル攻撃 緊迫高まる中東情勢
イスラエルとイランが金曜夜から土曜未明にかけて相互にミサイル攻撃を行い、エルサレムやテルアビブなど主要都市で爆発が相次ぎました。中東情勢が一段とエスカレートする中、地域全体への波及が懸念されています。
何が起きたのか:イスラエル攻撃への報復としてのミサイル攻撃
今回の緊張の発端は、イスラエルがイランの核関連・軍事施設に対して行った大規模な空爆です。これはイスラエルによる対イラン攻撃として「過去最大規模」とされ、複数の高位軍司令官が死亡したと伝えられています。
これに対しイランは報復として、金曜夜から土曜未明にかけてイスラエルに向けてミサイルの一斉発射を行いました。エルサレムやテルアビブなど、イスラエルの主要都市で爆発音が確認され、市街地上空には飛来するミサイルの光跡が見えたとされます。
イスラエル軍によると、イランから発射されたミサイルは100発未満で、その多くは迎撃されたか、イスラエル領内に到達する前に落下したと説明しています。アメリカ軍もイスラエル防衛を支援し、イスラエルに向かう一部のミサイルを迎撃したと伝えられています。
イスラエル側の被害:住宅街にも着弾
イランのミサイル攻撃により、イスラエル中部では市民生活の場が直接被害を受けました。テルアビブ近郊のラマト・ガンでは、住宅街の集合住宅が被弾し、別の一棟はテルアビブ中心部で被害を受け、多数のフロアが大きく損壊しました。
イスラエル全土では空襲警報が鳴り響き、当局は住民にシェルターへの避難を呼びかけました。人口密集地のグッシュ・ダン地区では、負傷者は少なくとも34人に上り、そのうち1人の女性が後に死亡したと報じられています。
イスラエルの消防当局は、ミサイル攻撃後の火災や建物崩落に対応しており、高層ビル内に取り残された人々の救出活動も続けているとされています。
テヘランでも爆発と煙 イラン側の防空体制
一方、イランの首都テヘランでも緊迫した状況が続きました。現地では、防空システムが作動したと伝えられ、首都各地で爆発音が聞こえたという報告があります。
テヘラン西部のメヘラバード空港周辺では、火災と濃い煙が上がる様子が確認されました。地元メディアは、空港周辺での爆発を伝えていますが、その詳しい原因や被害状況については明らかになっていません。
広がる地域紛争への不安
イスラエルによるイランへの大規模攻撃と、その直後に行われたイランからの報復ミサイル攻撃は、中東全体がより深刻な軍事衝突へと引き込まれるのではないかという懸念を強めています。
イランと連携してきた武装組織として、ガザ地区のハマスやレバノンのヒズボラが知られていますが、これらの勢力はイスラエルの軍事作戦により大きな打撃を受けているとされています。それでも、複数の戦線が再び活性化するリスクは消えていません。
今回の相互攻撃は、国家間の直接的な軍事衝突が表面化した形であり、局地的な報復の連鎖にとどまるのか、あるいは周辺諸国や大国を巻き込む広範な対立へと発展するのかが、今後の大きな焦点となります。
これから注目すべきポイント
現時点で見えている主な論点は、次のように整理できます。
- 「抑止」と「報復」のバランス:両国がどの程度で軍事行動を打ち止めにし、外交的なメッセージに切り替えるのか。
- アメリカなど第三国の関与:すでに迎撃支援を行ったアメリカが、今後どこまで巻き込まれていくのか。
- 市民への影響:イスラエルとイラン双方で、空襲警報やインフラ被害が長期化した場合、日常生活や経済活動への打撃が大きくなる可能性。
中東の安全保障環境がさらに不安定化する中で、今回のミサイル応酬がどのような「落としどころ」を見いだすのか。今後の各国の対応やメッセージが、地域の今後を左右する重要な局面に入りつつあります。
Reference(s):
Israel, Iran exchange missile strikes as conflict intensifies
cgtn.com








