イスラエルのイラン空爆を非難 アラブ・イスラム21か国が共同声明
イスラエルによるイランへの空爆をめぐり、アラブ・イスラム21か国が共同で非難の声を上げました。国際ニュースとして中東情勢を大きく揺るがす動きであり、国際法のあり方や停戦に向けた外交の行方が改めて問われています。
アラブ・イスラム21か国が共同声明
エジプトの国営通信によると、アラブ・イスラム圏の21か国は月曜日、イスラエルによるイランへの空爆を強く非難する共同声明を発表しました。声明は、緊張緩和と国際法の順守を求めています。
エジプト主導で進んだ協議
今回の共同声明はエジプトが主導し、エジプトのバドル・アブデルアティ外相が地域各国の外相と協議を重ねたうえで取りまとめられたとされています。
声明に参加したのは、トルコ(Türkiye)、ヨルダン、アラブ首長国連邦(UAE)、パキスタン、バーレーン、ブルネイ、チャド、ガンビア、アルジェリア、コモロ、ジブチ、サウジアラビア、スーダン、ソマリア、イラク、オマーン、カタール、クウェート、リビア、エジプト、モーリタニアの21か国です。
「国際法違反」と「主権侵害」を指摘
各国の外相は声明の中で、イスラエルによるイラン領内への攻撃を、国際法および国連憲章に対する違反だと表明しました。また、国家の主権や領土保全、そして「善隣関係」の原則を尊重する必要性を強調し、軍事力ではなく平和的な手段による問題解決を訴えています。
地域の安全保障への深刻な影響を懸念
声明は、状況の悪化が中東地域の安全保障と安定に深刻な結果をもたらしかねないと警告しています。そのうえで、イスラエルによるイランへの一切の敵対行為を直ちに停止するよう求め、緊張を包括的に緩和し、最終的には包括的な停戦につなげる努力を呼びかけています。
イランの首都テヘラン南西部では、2025年6月16日に爆発が発生し、煙が立ち上る様子が報じられました。こうした現地の映像とともに、空爆とそれに対する各国の反応が国際社会の注目を集めています。
なぜ今回の共同声明が重要なのか
今回の動きは、中東とイスラム圏の複数の国が足並みをそろえ、イスラエルの軍事行動に対して明確に懸念を示した点で注目されます。個別の抗議ではなく、21か国の共同声明という形を取ったことで、地域全体の不安や危機感が可視化されたと言えます。
3つのポイントで見る今回の声明
- 多くのアラブ・イスラム諸国が一斉に声を上げたことで、地域世論の方向性を示したこと
- 攻撃を「国際法違反」かつ「主権侵害」と位置づけ、法の支配と国連憲章の枠組みを重視していること
- 報復やエスカレーションではなく、包括的な緊張緩和と停戦を求めていること
軍事行動が連鎖しやすい中東情勢において、どこまで外交的な働きかけでエスカレーションを止められるのかは、2025年現在の国際秩序を考えるうえで大きな問いです。日本を含む国際社会が、主権の尊重や国際法に基づく解決をどのように支えられるのかも、今後の重要な論点となりそうです。
Reference(s):
cgtn.com







