ガザで燃料不足と攻撃激化 国連が水危機と子どもの死を警告
ガザで燃料不足が深刻化 水と命をつなぐ見えないライフライン
ガザ地区で燃料不足と戦闘が続き、国連機関は、水の供給と子どもの命が危機的な状況にあると警告しています。援助を求める人々が銃撃を受けたとの報告もあり、人道支援そのものが標的になりかねない状況です。
援助を求める人々への銃撃報告と国連の懸念
国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、ガザの紛争では今も民間人の死傷が続いており、国連以外の組織が設けた武装した配給拠点付近や、イスラエル当局が国連の救援物資集積のために指定したルート上で、援助を求める人々が銃撃を受けたとの報告が出ています。
OCHAは、こうした状況では、人道支援物資を安全に届けるためのルートそのものが危険にさらされ、支援活動の継続が一層難しくなると懸念を示しています。
燃料が止まれば水が止まる 国連「より多くの人が死ぬ」
OCHAは声明で、イスラエル当局に対し、ガザ地区全域、とくに北部を含めて、十分な量の燃料を搬入し、配分することを認めるよう求めました。OCHAは「この命を救うための活動が止まれば、さらに多くの人が命を落とす」と強調しています。
燃料は、ガザに暮らす200万人以上のパレスチナ人に水を届けるために不可欠です。発電機を動かし、海水を真水に変える設備や、水をくみ上げて配水するポンプ、水を安全な状態に保つ処理施設など、多くのインフラが燃料に依存しています。
ユニセフ「燃料封鎖が続けば、子どもは渇きで死に始める」
国連児童基金(ユニセフ)は先週、燃料のガザ搬入を阻む100日を超える封鎖が続けば、「子どもたちは渇きで死に始める」と強い言葉で警告しました。
ユニセフによると、今年4月と比べて5月に急性栄養不良で治療を受けた子どもの数は、約5割も急増しました。清潔な水が不足すると、下痢などの感染症が広がり、栄養不良が悪化しやすくなります。水と栄養の危機は切り離せません。
ラファの燃料は「時間稼ぎ」 南部の最低限のサービス維持に
OCHAは、ガザ南部のラファに保管されている燃料を、今もかろうじて稼働している医療や給水などの重要なサービスに優先的に回していると説明しています。これによって、南部では一時的に最低限の機能が保たれていますが、新たな燃料がガザに入ってこない限り、これらの「命綱」はごく短期間で尽きてしまうと警告しています。
OCHAによれば、月曜日にはラファから燃料を受け取るための活動が成功裏に行われました。しかし、それだけでは全体の需要を満たすには到底足りず、継続的な燃料搬入がなければ状況は急速に悪化すると見られています。
見えにくい「水の危機」をどう捉えるか
爆発や銃撃とは違い、水や燃料の不足はニュース映像になりにくく、一見すると目立たない危機です。しかし、水は日常のあらゆる営みの基盤であり、その供給が途絶えれば、まず子どもや高齢者、病気を抱える人々が深刻な影響を受けます。
- 援助物資の配布現場が安全であること
- 支援団体が燃料や水を届けるための時間と空間が確保されること
- 子どもの権利と命を最優先に考えた対応がとられること
こうした基本的な条件が守られるかどうかは、ガザだけでなく、世界各地の紛争地で共通する課題です。国連機関の警告は、ガザの危機を伝えると同時に、戦闘が続く地域で水やインフラをどう守るのかという、より広い問いを私たちに投げかけています。
Reference(s):
Fuel shortages, hostilities threaten water supplies in Gaza: UN
cgtn.com








