米主要港でコンテナ減少 米中貿易摩擦が物流に打撃 video poster
米国の主要港でコンテナ取扱量が大きく落ち込んでいます。トランプ政権による関税強化で、米国と中国を中心とした貿易摩擦が続くなか、港湾の現場にも余波が広がっていることが、ロサンゼルスからの報道で明らかになりました。
米主要10港でコンテナ取扱量が急減
報道によると、2025年に入り、米国でコンテナ取扱量が最も多い上位10港で、コンテナ貨物の量が急激に減少しています。減少の主な要因は、トランプ政権が主要な貿易相手国、とくに中国からの輸入品に課した関税とされています。
こうした関税によって貿易コストが上昇し、企業は仕入れや輸送の計画を見直さざるを得なくなっています。その結果として、港を行き交うコンテナの数が目に見えて減っているという構図です。
関税の「一部撤回」でも残る不透明感
一方で、最新の米中貿易協議では、北京との交渉を通じて一部の関税が引き下げられるなど、部分的な緩和が行われました。とはいえ、これはあくまで「一部の巻き戻し」にとどまっており、包括的な貿易合意の行方には依然として不透明感が残っています。
港湾や物流業界にとっては、いつ、どの範囲で関税措置が変わるのかを読みづらい状況が続いています。この先のルールが見えないこと自体が、企業の投資や雇用の判断を慎重にさせる要因になっているとみられます。
ロサンゼルスから伝えられる現場の空気
CGTNのエディズ・ティヤンサン記者は、米西海岸のロサンゼルスから、この状況を取材しています。米国の主要な玄関口の一つである同地域では、貿易摩擦の長期化が港湾労働者や物流企業、地域経済にじわじわと影響を与えている様子が伝えられています。
関税政策や貿易交渉といったマクロなニュースが、実際にはコンテナヤードで働く人々の日常や、輸出入に依存する中小企業のビジネスにも直結しているという点が、あらためて浮き彫りになっています。
日本や世界にとっての意味合い
米国と中国は、世界経済を支える大きな市場同士です。両者の貿易摩擦が長引けば、サプライチェーン(供給網)の混乱を通じて、日本を含む他の国や地域の企業や消費者にも影響が波及する可能性があります。
特に、海上輸送に依存する製品を扱う企業にとっては、米国港湾のコンテナ減少は「需要の弱さ」だけでなく、「政策の不確実性」を映す重要なシグナルといえます。米中協議の進み方次第で、物流コストや調達先の見直しを迫られる場面が増えるかもしれません。
注目したい3つのポイント
- 2025年、米国の主要コンテナ港上位10港で取扱量が急減していること
- 背景には、トランプ政権が主要な貿易相手国、とくに中国に課した関税政策があること
- 米中の貿易交渉で一部関税は緩和されたものの、包括的な合意の見通しはなお不透明であること
国際ニュースとしての「米中貿易摩擦」は、一見すると遠い世界の話に見えますが、港湾のコンテナ数という具体的な指標を通じて、実体経済への影響がより身近なテーマとして見えてきます。今後も、関税や協議の動きが物流や私たちの日常にどのようにつながっていくのか、落ち着いてフォローしていく必要がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com







