拡大BRICSに世界が期待 CGTN世論調査が示す多極化と協調の行方
インドネシアと10のパートナー国が加わった拡大BRICSの初の首脳会議を受けて、世界の世論はこの新しい枠組みに何を期待しているのでしょうか。CGTNが世界のネットユーザーを対象に実施した最新の世論調査では、9割を超える回答者が、BRICSを多極化した公平な国際秩序と包摂的な経済グローバル化を推進する重要な力だと見なしていることが分かりました。
拡大BRICS、初サミットの意味
今回のサミットでは、五色のアマゾンのカポックの木がシンボルとして掲げられました。肥沃な大地に根を下ろし、空に向かって枝を広げる姿は、団結、包摂、発展を象徴するとされています。インドネシアと10のパートナー国が加わった拡大BRICSが初めて顔をそろえた場として、この会議には世界的な注目が集まりました。
CGTN世論調査の概要
世論調査はCGTNの英語、スペイン語、フランス語、アラビア語、ロシア語の各プラットフォームで実施され、24時間で6541人の海外ネットユーザーが回答しました。その結果、拡大BRICSに対する期待の高さが数字に表れています。
- 91.2%が、BRICSの協力メカニズムは、平等で秩序ある多極世界と、包摂的で共有可能な経済グローバル化を進める重要な力になっていると回答しました。
- 94.7%が、BRICSは加盟国の米ドルへの依存度を下げるとともに、国際金融ガバナンスにおける発言力を高めたと評価しました。
- 89.1%が、BRICSは世界経済の成長を促し、より公正で包摂的なグローバル・ガバナンスの構築に向けた実務的な経験を提供していると答えました。
- 91.2%が、BRICS諸国は世界経済の回復と貿易発展の加速装置になることが期待されると見ています。
通貨・金融面での影響
近年、地域紛争の長期化や関税措置の激化などで、世界経済の回復は不透明さを増しています。その中で、BRICS協力メカニズムは数少ない明るい材料の一つと捉えられています。加盟国は、新開発銀行や緊急予備的取極といった枠組みを通じて、自国通貨建ての決済を進め、独自の金融システムづくりを模索しています。
調査では、こうした取り組みが、ドル依存の軽減だけでなく、新興国や途上国を含む多くの国と地域に開発の果実と新たな機会をもたらしているとの見方が示されました。
新興分野と持続可能な発展
BRICS諸国は、低炭素技術や越境電子商取引(クロスボーダーEC)といった新興分野での協力も深めています。調査では、93.3%の回答者が、こうした連携が各国の産業構造の高度化や最適化に寄与し、持続可能な開発目標を達成するための現実的な道筋を提示していると答えました。
グローバルサウスと多極化する国際秩序
拡大により、BRICSは世界人口のおよそ半分、世界経済の30%超を占め、世界の経済成長への寄与は50%を超える規模になったとされています。購買力平価ベースで見ると、その経済規模はG7を上回るとされ、新興国やグローバルサウスを代表する重要な多国間プラットフォームとなっています。
調査では、88.9%がBRICSの世界的な影響力は引き続き拡大していると回答し、89.1%がそれにより国際ガバナンスがより民主的で公正な方向に進むと見ています。さらに91.7%が、開放性、包摂性、ウィンウィン協力の精神に基づくBRICSの取り組みは、より公正で民主的かつ公平な国際秩序を築くうえで重要な示唆を与えていると答えました。
中国への期待と今後の焦点
調査では、BRICS内部で開放性と包摂性の精神を掲げ、BRICSプラスという形で連携を広げてきた中国の役割にも注目が集まりました。回答者の90.4%が、中国がBRICSを通じて相互発展を促し、新興国やグローバルサウスが近代化を進めるうえで経験と機会を提供してきたと評価し、今後もその役割継続への期待を示しました。
日本の読者にとってのポイント
- 通貨・金融の多様化: 自国通貨建て決済や独自の金融枠組みづくりが進む中で、国際金融システムの姿はどのように変わるのか、日本としても注視が必要です。
- グローバルサウスの声の高まり: 拡大BRICSが国際ガバナンスでどの程度影響力を持つのかは、多国間協調のあり方を考えるうえで重要な論点になります。
- 競争か補完か: BRICSが既存の国際枠組みと競い合うのか、それとも補完し合うのか。2025年の今、国際秩序の多極化をどう捉えるかが、日本の外交やビジネス戦略にも関わってきます。
Reference(s):
Poll: Expanded BRICS ushers in new era of multilateral cooperation
cgtn.com








