BRICSの保健協力が「歴史的連携」に ブラジル保健相が語るグローバルヘルス video poster
BRICS首脳会議で、各国の保健担当トップが世界の公衆衛生に関する協力強化を打ち出しました。ブラジルのアレクサンドレ・パジーリャ保健相(Alexandre Padilha)は、この取り組みを「大きな健康課題に挑むための歴史的なパートナーシップ」だと位置づけ、インタビューでその狙いを語りました。
BRICS首脳会議で語られた「歴史的なパートナーシップ」
パジーリャ保健相は、記者のPaulo Cabralとの対談で、今回のBRICS首脳会議では経済や安全保障だけでなく、グローバルヘルスが重要な柱として扱われたと強調しました。特に、参加国が互いの経験や資源を持ち寄り、保健分野でより体系的な協力に踏み出すことを「歴史的」と表現しています。
パジーリャ氏は、インタビューの冒頭で、今回の合意を「大きな健康課題に立ち向かうための歴史的なパートナーシップ」だと紹介しました。その言葉には、BRICS諸国がこれまで以上に踏み込んだ協力を目指しているというメッセージが込められています。
BRICSの保健協力とは何か
BRICSは、新興経済国を中心とした枠組みとして知られます。これまで金融や貿易の議論が目立ってきましたが、人口規模の大きさや多様な医療ニーズを抱えることから、保健分野での連携は世界の公衆衛生に大きな影響を与えうるテーマです。
保健協力と言っても、その中身は幅広いものです。新たな感染症の監視体制づくり、ワクチンや医薬品へのアクセス改善、医療人材の育成、デジタル技術を活用した遠隔医療など、さまざまな取り組みが想定されます。BRICSのように複数の国が足並みをそろえれば、こうした分野での影響力は一段と大きくなります。
「大きな健康課題」とは何を指すのか
パジーリャ保健相が言及した「大きな健康課題」とは、具体的にはどのようなものなのでしょうか。インタビューの詳細は限られていますが、BRICS諸国が直面している状況から、次のようなテーマが浮かび上がります。
- 新たな感染症やパンデミックへの備え
- 生活習慣病など、慢性疾患の増加
- 都市部と地方、富裕層と貧困層のあいだにある医療格差
- 高齢化や環境汚染がもたらす健康リスク
こうした課題は、特定の国に限られた問題ではなく、多くの新興国や途上国に共通するものです。人口規模が大きい国々が協調して取り組むことで、国際機関の議論にも影響を与え、グローバルヘルスの優先順位そのものを変えていく可能性があります。
BRICS保健協力が世界にもたらす意味
パジーリャ保健相の発言が注目されるのは、単に一国の方針を示しただけではないからです。BRICSという枠組みを通じて、世界の公衆衛生のルールづくりや資金の流れに、新興国の視点がより強く反映される可能性があるからです。
医療資源が限られる国や地域では、ワクチンや薬の供給が途絶えれば、社会や経済全体に大きな打撃が生じます。BRICS諸国が協力して生産体制や物流を整えれば、そうしたリスクを分散し、途上国を含む多くの国と地域に安定した支援を届けやすくなると考えられます。
日本の読者にとってのポイント
日本から見ると、BRICSの保健協力はやや遠いテーマに感じられるかもしれません。しかし、感染症の流行も気候変動に伴う健康被害も、国境では止まりません。新興国どうしの連携が強まれば、世界全体の備えが厚くなり、その効果は日本にも間接的に及びます。
今回のパジーリャ保健相のメッセージは、国際ニュースとしての注目にとどまらず、「誰が世界の健康課題を主導していくのか」という問いを私たちに投げかけています。日本を含むさまざまな国が、どのように協力の輪に関わっていくのか。BRICSの動きは、その議論を進めるうえで無視できない要素になりつつあります。
Reference(s):
cgtn.com








